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 日本マーケティング学会 ワーキングペーパーVol.2 No.13 
コラム:「ブランド」:「理念重視型経営」への示導動機として
~プルーストが見出したワグナーのライト・モティーフ~
森 泰規
株式会社 博報堂 ブランド・イノベーションデザイン局
発行:2016年06月17日
更新:2016年06月18日
分類 : コラム
要約 :
「ライト・モティーフ(示導動機)」は、様々な和訳が当てられてきたが、筆者は「示導動機」という定義を採るものとする。そして徐々に書いていくが、理念重視型経営に向けての「示導動機」こそブランドである。それ(ら)は〈示し、導く〉のだ。
 「ライト・モティーフ」とは、プルーストによって見出された「感覚の質的本質」という概念によって、より適切に意味が現れる。過去の何かと何かを結び付け、しかしながらもと通りの何かにそのまま戻すことはできないほど変転して行くと言うのに、表現者の想念を、他者に理解させることのできる概念である。筆者の考えて来た「ブランド」は突き詰めるとこれに行き着く。
 プルーストはワグナーを見出した。しかし武満徹をいま同様に〈誰が見出すか〉は、明らかになっていない。これは対照的課題といえる。同様のことは企業についてもいえる。断片としてだけあり、十分に見出されてはいない「理念」を採り出し、実効化することこそ、筆者の考える理念重視型経営へ向かった広告産業の責務である。その過程で導きの糸となるのは「ライト・モティーフ」であり「感覚の質的本質」であり、筆者の考えて来た「ブランド」ということ、そのものである。
キーワード : 事業理念 感覚の質的本質 プルースト『失われた時を求めて』 ワグナー「示導動機」
ページ数 : 表紙1 + 本文22
ファイルサイズ : 2678KB


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