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日本マーケティング学会 ワーキングペーパーVol.3 No.3 |
小売マネジメント序論 |
組織能力視点の小売フォーマット論 |
荒谷憲 元大阪市立大学大学院経営学研究科後期博士課程 |
発行:2016年12月29日 更新:2016年12月29日 |
分類 : 論文 |
要約 : 小売フォーマットの概念として、業務プロセスを中心に構築するマネジリアルな小売モデルの他に、それを包括した組織能力の視点を盛り込んだ小売モデルを考えることができる。 小売フォーマットには、業務効率型、NB差別化型、PB差別化型、サービス財+物財型差別化型、の4つのタイプがある。 更に組織能力分析基準(進化的適合度と専門的適合度)によってこの4つのタイプの小売フォーマットの特徴を説明することができる。 このことから、ダイナミック・ケイパビリティの概念を援用すれば、NB商品だけでなく、PB商品や、物財にサービス財を加えた商品構成、という現代の様々な特徴ある小売企業を組織能力分析基準(進化的適合度と専門的適合度)という一貫した尺度で説明することができる。 組織能力視点の小売フォーマット概念は、伝統的商業論における商流の中の末端機関という概念と比較して、既存の流通課業や既存の「業」の固定観念にとらわれずに、時代の変化に迅速に対応した柔軟な小売フォーマットの構築が可能となる点が競争優位の源泉としてメリットとなるであろう。 |
キーワード : 小売フォーマット 競争優位戦略 ダイナミック・ケイパビリティ 組織能力 小売業態 |
ページ数 : 表紙1 + 本文22 |
ファイルサイズ : 688KB |
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