リサーチプロジェクト
研究報告会レポート

第1回アグリ&アクアフード・マーケティング研究報告会レポート
「フード・バリューチェーンを考える」

第1回 アグリ&アクアフード・マーケティング研究報告会
テーマ:「6次産業化の現状と課題~問題提起~」
報告者:公益財団法人流通経済研究所 主任研究員 折笠 俊輔 氏

日 程:2015年6月5日(金)18:30-21:00
場 所:公益財団法人流通経済研究所 大会議室

 

【報告会レポート】
 2015年6月5日、アグリ&アクアフード・マーケティング研究会の記念すべき第1回目の研究報告会が公益財団法人流通経済研究所の大会議室で開催されました。あいにくの雨模様にもかかわらず38名が参加しました。6次産業化とは、「アグリ&アクア(第1次産業)とフード(第2次および第3次産業)を有機的に結び付けようとすること」にほかならないため、研究会の最大のテーマのひとつです。出席者の方々の間にも同様の認識をもつ人は多かったようで関心の高さが伺われました。
 冒頭、研究会のリーダー、小林哲・大阪市立大学経営学研究科准教授が、「顧客の視点から、第1次産業(農水畜産業)、第2次産業(食品加工業)、第3次産業(食品販売業や飲食業)を経て消費者に至る一連の『フード・バリューチェーン』の最適化を図るための理論構築・制度設計を目指したい」と研究会設立の目的を説明。その後、「6次産業化の現状と課題~問題提起~」をテーマに企画運営メンバーでもある折笠俊輔・流通経済研究所主任研究員が報告しました。
 
小林哲氏 折笠俊輔氏
写真左から、小林哲氏、折笠俊輔氏
 
 折笠氏はまず「地方経済の主役は第1次産業。6次産業化の本質とは、(農業など第1次産業の)経営多角化」との視点を提示。過去の様々な6産業化の失敗例から、①取り組むことが目的化する「顧客不在の商品づくり」②出口戦略のない「マーケティング不在のものづくり」③経営資源の棚卸しや市場分析をしていないなど「経営視点の欠如」――など6次産業化における課題を指摘しました。
 これに対し、ゆずで有名な「馬路村農協(高知県)」、五郎島金時スイーツの「農業生産法人・有限会社かわに(金沢市)」、「あまおう」を使ったいちごパウダーを菓子メーカーに販売している「JA福岡市」といった代表的な成功事例から「顧客との強固な関係づくり」「第2次産業(製造業)や第3次産業(流通業)との連携」――などのキーワードを明示、「経営的にハイリスクハイリターンとなりがちな『6次産業化』だけではなく、リスク分担が可能ゆえに結果としてローリスクローリターンとなる『農商工連携』も選択肢となりうる」と結びました。
 会場からは、「6次産業は第3次産業から入ったほうがいいと思うのだが」「漁業の6次産業化をどう考えているか」「B級のものを製品化したい、との依頼があったらどう(対応)すればよいか」「北陸地方など雪で農業ができなくなる地域に、冬場にできる何かを考え出したい」「静岡の茶畑と連携してグリーンツーリズムを事業化したい」といった、出席者が日々直面している、あるいは悩んでいる課題や問題意識などを交えての意見や質問などが多数寄せられました。講演者の折笠氏にとどまらず出席者同士で互いに熱く議論を交わす場面も出るなど、誕生したばかりですが、今後の研究会の方向性などを考えていくうえでも有意義な1日となったと思います。
 
会場の様子 会場の様子
会場の様子
 
 第2回研究報告会は、7月31日(金)19:00〜21:00、グランフロント大阪北館7F・ナレッジサロン(大阪市帰宅大深町3-1)にて、(株)ぐるなび大阪営業所の宇田川洋平所長をお招きして、<アグリ&アクアフードの支援を考える>をテーマに行います。表題は
「(株)ぐるなびの食を通した地域活性化支援」です。

 
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