第3回観光・地域マーケティング研究報告会レポート「売るキャラ、くまモンの戦略-大阪でのブレイクから今まで-」 |
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講演者:佐伯 和典 氏(熊本県 東京事務所長)
テーマ:「売るキャラ、くまモンの戦略-大阪でのブレイクから今まで-」
日程 :2013年3月1日(金)15:00-18:00
場所 :流通科学大学東京オフィス
共催 :流通科学大学観光ビジネスモデル研究会
・ 九州新幹線の開業を1年後に控えた2010年3月5日に、熊本県知事に対し熊本の認知度アップを目的としたキャンペーンの一環として、水野学氏デザインの「くまモン」の提案が行われ、その場で採用が決定した。
・ その後、夏から秋口にかけてくまモンはくまもとサプライズ全権大使に任命され、JR西日本との全面的なタイアップのもと大阪を中心にしたプロモーションが開始された。駅貼り広告、車内中吊りなどの交通広告を展開した。
・ 大阪から熊本への移動は3:7で飛行機の方が多い。このためJRは九州新幹線の開業をきっかけに逆転をめざそうと、くまモンとのタイアップを提案した。(現在では6:4で新幹線利用が多くなっている)
・ 大阪市内を中心に神出鬼没にくまモンは駆け回った。新世界でのくしカツ屋などで名刺を配り、1万枚以上の名刺を配るというストーリーメイクによってメディアに火がついたという。
・ くまモンの目撃情報をWebやツイッターにアップしてもらうなどのコミュニケーションを取るようにするなど「話題化計画」を推進した。
・ くまモンはその愛くるしさ、色使い、体型、機動性(アクションをよくする)、ストーリー仕立ての展開などが関西人に合ったのか、新聞が好意的に取り上げてくれるようになった。
・ 大阪から火が付き、現在では全国的な広がりを見せているが、これは使用許諾さえ取ってもらえば使用料を取らないことも功を奏している。平成24年度のくまモン利用商品は293億円に達している。
・ 例えば、くまモンの本がたくさん出ている。過去と未来に触れないことさえ了解すればに出版を許可している。政治、宗教、風俗は許可しないがそれ以外は大抵はOKをだすことで、拡がりをみせている。
・ パブリシティは通常東京で行うものだが、大阪からと逆張りをしたことが、ノリの良い大阪のマスコミに合ったようだ。
写真左から、研究会の様子、熊本県佐伯所長
終了後懇親会を開催し、名刺交換など情報交流をおこなった。