ニュースリリース

第225回マーケティングサロンレポート「北海道からの未来人材創造 ― Ezofrogsの取り組み ―」

第225回マーケティングサロン:複都市カンファレンス:札幌会場
 
テーマ:北海道からの未来人材創造 ― Ezofrogsの取り組み ―
 
日 程:2026年2月28日(土)17:00-18:10
場 所:小樽商科大学 札幌サテライト教室およびZoom使用によるオンライン開催
ゲスト:大湊 亮輔 氏(右腕カンパニー株式会社 代表取締役 / 一般社団法人Ezofrogs 代表理事 / 小樽商科大学 学術研究員)
サロン委員:近藤 公彦・猪口 純路・須田 美貴・山田 政樹
 
【ゲストプロフィール】
大湊 亮輔大湊 亮輔
北海道札幌市出身。かつて教員を志すも、人生の選択に違和感を覚え大学卒業後は大手出版広告会社に勤務。2016年に独立し、旅館やホテルをはじめとした観光業の販売力・人材力・組織力の強化を目指し、生産性の向上や働き方改革を実務伴走型で支援するため、右腕カンパニー株式会社を創業。2021年、コロナ禍で奪われ続ける多くの機会に、将来確実に訪れるであろう未来の危機を感じ、学生が無料参加できるプログラムを運営する一般社団法人Ezofrogsを立ち上げている。現在は小樽商科大学の学術研究員も兼務し、同大学の観光人材育成事業やアントレプレナーシップ教育にも携わっている。
 
【サロンレポート】
講演の様子 今回のサロンでは、「北海道からの未来人材創造」をテーマに、一般社団法人Ezofrogs代表理事であり、右腕カンパニー株式会社代表取締役でもある大湊亮輔氏にご登壇いただきました。会場とオンラインの双方から参加者が集い、人口減少や産業構造の変化が進む北海道において、地域の未来を担う人材をどのように育て、挑戦をどのように生み出していくのかについて、活発な議論が交わされました。
 
 冒頭では、大湊氏ご自身のキャリアと問題意識についてお話しいただきました。観光産業の現場支援に長く携わるなかで、地域や企業が抱える課題の背景には、人材の不足だけではなく、「自ら動く人材」や「挑戦を後押しする土壌」の不足があることを強く認識するようになったとのことでした。そうした課題意識の延長線上で立ち上げられたのがEzofrogsであり、単なる起業教育ではなく、若者一人ひとりが社会課題を自分ごととして捉え、行動につなげていくための実践の場として構想されたことが説明されました。
 
 講演では、Ezofrogsの取り組みについてもご紹介いただきました。北海道にゆかりのある若者たちが、多様な人々との出会いや対話を通じて、自身の関心や地域課題と向き合い、アイデアを磨き、行動へ移していくプロセスが丁寧に語られました。大湊氏は、未来人材の育成において重要なのは、知識やスキルを一方向的に教えることではなく、本人の中にある違和感や問題意識を起点に、挑戦する意味を見出せる環境を設計することだと指摘されました。その意味で、Ezofrogsは教育プログラムであると同時に、若者の主体性を引き出すコミュニティづくりの実践でもあることが印象に残りました。
 
 また、地域における人材育成は教育の問題にとどまるものではなく、マーケティングの観点からも捉え直す必要があるという示唆がありました。若者が育つ地域には新しい価値が生まれ、そこに共感した人や組織が集まり、さらに挑戦の機会が広がっていきます。つまり、人材育成は地域の価値創造そのものであり、地域ブランドや地域の将来可能性とも深く関わっているという視点です。大湊氏のお話からは、北海道という地域が抱える課題を単なる制約ではなく、新たな価値創造の起点として捉える発想が強く感じられました。
 
 後半の質疑応答では、参加者から多くの質問が寄せられました。若者の挑戦を継続的に支えるために必要な仕組み、教育機関・企業・行政の連携のあり方、地方における人材育成と事業創造の接続など、議論は多岐にわたりました。とりわけ、挑戦を一部の特別な人のものにせず、地域の中で自然に生まれ、支えられる営みにしていくには何が必要かという問いは、多くの参加者にとって重要な論点となりました。会場・オンラインともに反応は活発で、北海道における人材育成の可能性を、それぞれの実践に引き寄せながら考える貴重な時間となりました。
 
【サロンを終えて】
 今回のサロンは、未来人材の育成を教育論としてだけではなく、地域の価値創造やマーケティングの視点から捉え直す機会となりました。Ezofrogsの実践は、若者の可能性を信じ、挑戦を支える場を地域の中にどのように埋め込んでいくのかという問いを、私たちにあらためて投げかけるものでした。ご多忙のなかご登壇いただいた大湊亮輔氏、そして会場・オンラインでご参加くださった皆さまに、心より御礼申し上げます。
 
集合写真
 
(文責:山田 政樹)

 
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