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研究報告会レポート

第3回デザイン思考研究報告会レポート「医療用医薬品開発におけるデザイン思考の活用~病院観察からプロトタイプまで~」

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テーマ:「医療用医薬品開発におけるデザイン思考の活用~病院観察からプロトタイプまで~」
講演者:株式会社プラグ 代表取締役社長 小川 亮 氏
    イトーキオフィス総合研究所 所長 谷口 政秀 氏
日 程: 2017年4月28日(金)17:00~21:00
場 所:イトーキ東京イノベーションセンターSYNQA

 

【概要】
 イトーキオフィス総合研究所 所長 谷口政秀氏からイトーキ東京イノベーションセンターSYNQA概要説明の後、業務スペースを含めた館内の視察。(イトーキオフィス総合研究所は、スタンフォード大学 d.school所属のスコット・ドーリー他著の『MAKE SPACE メイク・スペース スタンフォード大学d.schoolが実践する創造性を最大化する「場」のつくり方』の日本語版翻訳を担当)
 
 医療用医薬品のパッケージ開発をテーマに実際の病院観察から、プロトタイプの開発、デプスインタビューといったデザイン思考による開発プロセスの紹介があった。
 そもそもデザイン思考とは何か?従来の開発プロセスと何が違うのか?どういった分野やテーマにおいてデザイン思考による開発が向いているのか?といった内容について、実務的視点からの報告が行われた。
 

 
【研究報告】
 研究報告では、デザイン思考型の開発プロセスを、従来の直線型の開発モデルと比較して、サークル型の開発モデルとしてとらえた報告がなされた。またMBAの論理的・問題開発的な思考法に対し、デザイナーの思考が問題を発見することよりも新しい解決策を優先するという点に着目した思考法についても説明が行われた。
 当日は青山学院大學でMBAコースを担当されている研究者と、多摩美術大学で情報デザイン分野の研究者がディスカッションに加わり、考え方や問題解決アプローチ、教育方法の違いについて議論された。
 次に、医療分野での現場観察や、プロトタイプ、医療従事者の方へのインタビューの様子なども動画で紹介され、デザイン思考のプロセスを理解しやすい形にして紹介された。また、デザイン思考型の開発があてはまりやすい条件として、

  1. 観察可能であること:消費行動が継続的であり、外面的消費であること
  2. 使用者のコミットが高いこと:積極的に参加 思考してくれる
  3. リニア型が浸透していないこと:素直
  4. 時間があること:行ったり来たりするので時間がかかる
  5. 経験が疑似的に作れること:仮想使用・経験で製品の改良点・改善点が生まれる
  6. 何を作るか作り手も受け手もわかってないこと:わかっているのならそれを作ればいい
  7. 使う人を思いやる気持ちがあること:観察で見えるものが違う 全ての推進力

といった7つの実務的視点が報告された。
 

 
 後半は、デザイン思考には従来マーケティング分野で大切してきた考え方と重複する部分が多いことが指摘されるとともに、今デザイン思考が求められる要因として、

  1. 新しい市場 新しい顧客の創造のための新しい方法が必要とされている
  2. わかりやすい・挑戦しやすい思考法・方法として紹介され、成功事例が創出されてきている
  3. 3Dプリンター UXプロトタイプ用ソフトなどプロトタイプが容易に作れるようになったこと

といった3つの環境要因の変化が指摘された。
 質疑応答では、電子機器メーカーやリサーチ会社、歯科医の方などデザイン思考研究会らしい様々な業種の方から積極的な質疑応答が行われた。
 

 
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