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研究報告会レポート

第1回サステナブル・マーケティング研究報告会レポート「ブランド構築におけるサステナブルブランドの必要性」

第1回 サステナブル・マーケティング研究報告会 > 研究会の詳細はこちら
テーマ:「ブランド構築におけるサステナブルブランドの必要性」
日 程:2018年7月26日 17:30-19:00
場 所:六本木 DORA 2F

 

【報告会レポート】
 はじめに、研究会リーダーである 青木 茂樹(駒澤大学)より、本年度より新規で立ち上げた本研究会の設立意義や目的を説明する。また、2015年のパリ条約やSDGsの採択、投資家を中心としたESGへの関心の高まり等、グローバルでサステナビリティの観点はもはや企業経営には必要不可欠なものとなっていることの解説を行う。
 


リーダー:青木

 その後、第一部のプログラムとして、青木 茂樹・江戸 克栄(県立広島大学)により、「ブランド構築とブランド毀損におけるブランド管理の二重性問題」をテーマに講演を行う。
環境変化による新しいブランドの必要性、特にSDGs、ESG投資等の世界的な広がりにより、サステナビリティへのパラダイム・シフトが起きていることを説明する。
 

 また、ブランドは、ステークホルダーにより統治されているという、新しいガバナンスの
が必要であることを、SDGsの認知度と企業プレゼンスや企業不祥事に対する対応との関連性を独自のインターネット調査により、明らかにした。
 
 第二部では、西武信用金庫 常務理事 高橋 一朗氏により、「持続可能な地域経済と金融の役割」と題して、講演を頂いた。
 


西武信金 高橋氏

 西武信用金庫は、東京都中野区に本店を置く、信用金庫である。特徴的な取り組みとしては、中小企業の経営支援、街づくり、個人の資産管理等に対して3万人を超える外部の士業を初めとする専門家をネットワークし、問題解決やコンサルティング業務を行う「お客さま支援センター」を設置している。
 また、「預貸率」や「不良債権比率」いずれも金融機関ではトップクラスであり、最近では、貸出金利を下げたり、定年制度廃止を打ち出す等、地域金融の担い手として非常にユニークな経営を行っている。また、行政サービスへのニーズの多様化、行政サービスの限界を背景に、NPOや地域の中小企業と共に、積極的に社会課題解決型のソーシャル・ビジネスにも取り組んでいることの説明があった。
 いずれも地域の持続可能性を基本とする地域金融機関としての取組みであり、そうした施策がビジネス成果にも寄与していることが理解できた。
 
 第三部では、原 裕(エンゲージメント・ファースト)のファシリテートにより、参加者も含めたディスカッション、講師への質疑応答が行われた。
 
【開催を終えて】
 本研究会として、第一回の報告会開催となったが、地域金融機関として先進的な取組みを行う西武信用金庫の経営層をゲストスピーカーとして迎えられたこと、また社会課題解決型の取り組みと金融ビジネスとの両立による成果を拝聴できたことは、非常に有意義であった。
 一方で、開催告知から開催までの期間が短期間であり、報告会参加者が少人数に留まってしまったことは、今後の改善点として挙げられる。

 
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