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研究報告会レポート

第8回デザイン思考研究報告会レポート「特許庁 デザイン経営プロジェクト」―特許庁のデザイン経営の業務への導入と効果

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テーマ:「特許庁 デザイン経営プロジェクト」―特許庁のデザイン経営の業務への導入と効果
講演者:外山 雅暁 氏(特許庁 デザイン経営PT・意匠課 課長補佐・審査官)
 
日 程:2019年12月2日(月)18:30-20:00
場 所:青山学院大学 青山キャンパス 17号館8階17810教室
(青山学院大学 国際マネジメント研究科 協力)
 
【研究報告】
 「デザイン経営プロジェクト」の推進を進めている、特許庁 デザイン経営PT・意匠課 課長補佐・審査官の外山雅暁氏から「デザイン経営プロジェクト」の全体像、具体的な進め方、デザイン思」の組織的導入、今後の展望についてお話を伺いました。研究会後半は、外山氏の話を受け、デザイン思考の外山氏、研究会メンバーと参加者からの質疑を通してデザイン経営に関する理解と、デザイン思考の組織的導入についての手順、要件について議論を深めました。
 経済産業省・特許庁では、「デザイン経営宣言」をもとに、2018年3月から「デザイン経営プロジェクト」をスタートさせています。デザイン経営宣言の背景には、世界の有力企業がデザインを中核に据えた戦略を展開していることに対して、日本企業の多くがデザインを経営の有効な経営手段として認識していないという問題意識が背景にあります。そして今後、グローバル競争と対峙して行くためには、デザインを特定部門のものだけでなく経営の中核に据え、新たな価値の創造、イノベーションにつなげていくことが求められています。
 「デザイン経営プロジェクト」では、特許庁長官直轄のデザイン統括責任者(CDO)を設置し、CDOのもと有志メンバーによる「デザイン経営プロジェクトチーム」編成し6つのテーマ(UIチーム、海外チーム、国内スタートアップチーム、国内中小・ものづくりチーム、国内サービス・ブランディングチーム、広報チーム)に対して、ユーザー中心のサービスを創造する業務の革新に取り組んでいます。そして活動開始半年を経過し、以下のような新たなサービス、制度の創造につながる成果が生まれています。
・「拒絶理由通知」を受け取った人の戸惑いを解消するスマホによる情報提供
・海外出願人と対話し、そのニーズに沿った解決策を包括的に提供する取組
・スタートアップを支援する知財人材を確保するためのプロボノ・副業の支援 
 
 当日のポイントは以下のとおりです。
・デザインプロセスの言語化の重要性
・デザイン経営宣言の背景にあるビジネスモデル創造が国際競争力の源泉
・デザインの経営への効果(収益性の効果)
・デザイン経営宣言の導入(トップマネジメントの理解、メンバー公募、外部デザイン会社の支援、成果の共有)
 
 当日、お話を頂いた、外山 雅暁氏、および会場の提供を頂いた、青山学院大学大学院 国際マネジメント研究科にこの場をお借りしてお礼申し上げます。
 
(報告書作成:近畿大学 廣田 章光)

 
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