第8回サービス・マネジメント研究報告会レポート「大学教育の成果可視化 〜ハンズオン・ラーニングの価値体系〜」 |
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テーマ:大学教育の成果可視化 〜ハンズオン・ラーニングの価値体系〜
- “ハンズオン・ラーニング”とは
木本 浩一(関西学院大学ハンズオン・ラーニングセンター 教授) - ハンズオン・ラーニングプログラムの紹介「“社会探究実習”科目 広島江田島平和FWの事例から」
木本 浩一(同上) - ハンズオン・ラーニングの学習成果を可視化する〜営業活動の価値体系化の適用〜
木本 浩一(同上)、向井 光太郎(相愛大学 人文学部 講師)
日 程:2021年3月13日(土)13:00-14:30
場 所:Zoomによるオンライン開催
【報告会レポート】
今回は、教育プログラムへの営業活動による価値体系の適用について、「他流試合」と位置づけた研究展開のスタート機会としました。
まず、関西学院大学ハンズオン・ラーニングセンターの木本先生から「ハンズオン・ラーニング」についての紹介を、教育を受ける者の知的な基盤(知的基礎体力)づくりの重要性について紹介されました。ディスカッション・プレゼンテーションなど、座学だけではないアクティブな学習が当たり前になっている教育現場において、学びのコアに「考え抜く」ことを置いたハンズオン・ラーニングが「学びのOS」になることを、これから花が開く春の木の幹に例えながら説明くださり、スキルや成果物重視の教育と一線を画する取り組みへの強い使命が感じられました。
また、フィールドワーク・スタイルの科目(関西学院大学ハンズオン・ラーニングセンター提供科目「社会探究実習 広島江田島平和FW」を紹介されました。これは、「社会探求」を科目名に冠したハンズオン・ラーニングプログラムのベース3科目の1つで、普遍のテーマについて「フィールドとのダイアローグ」を徹底します。PBLや課題解決とは異なる「場の本質」をとことん探求し、ここでもやはり「考え抜く」ことに徹底的に取り組みます。所属学部の専門領域から外に飛び出すことで、学ぶことの基本に回帰することで劇的に成長する大学生の姿を紹介されました。
最後に、営業活動において授受される価値のハンズオン・ラーニングによる価値体系への適用可能性について、関西学院大学のスクールモットーである「Mastery for Service」によって体系化した「練達価値(Mastery Value)」「奉仕価値(Service Value)」を説明しました。この時間は、参加メンバーの皆さんも加わったコミュニケーション型セッションとなり「大学生とフィールドが共に見出していく価値がある」「教育者・大学生・フィールドそれぞれに価値が授受される」「成績評価に直結させると、型にはめてしまう」「さらに実証機会を増やしていくことが必要だ」といったコメントが寄せられました。また、コミュニケーション中に木本先生が作られたスライドによって、共に「生み出す」価値がハンズオン・ラーニングにおいて見出される(generationのイメージ)ことで、営業活動の価値体系と営業のスタイルおよび機能とハンズオン・ラーニングのミックスについての研究ポテンシャルを確認することができました。
(コーディネート兼報告:相愛大学人文学部 / サービス・マネジメント研究会リーダー 向井 光太郎)