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研究報告会レポート

第2回学びとマーケティング研究報告会レポート「Excelが使えないデジタルネイティブはAIによって救われるのか?」

第2回学びとマーケティング研究報告会(オンライン) > 研究会の詳細はこちら
 
テーマ:Excelが使えないデジタルネイティブはAIによって救われるのか?
ゲスト:竹村 貴也 氏(株式会社ファンリピート 代表取締役)
日 程:2025年3月13日(木)15:00-16:30
場 所:Zoomによるオンライン開催
 
【アジェンダ】
発表1:教育現場から見たExcelスキルの実態と課題
発表者:春木 良且 氏(昭和女子大学 現代ビジネス研究所 研究員)
内容:・デジタルネイティブ世代の実態とPCスキル
   ・アンケート調査による「ギャップ」の分析
 
発表2:生成AIの進化はExcelに何をもたらすのか
発表者:竹村 貴也 氏(株式会社ファンリピート 代表取締役)
内容:・生成AI時代のExcelの必要性について
   ・生成AIによるスプレッドシート(Google)のデータ生成と自動化事例
 
パネルディスカッション
テーマ:「AI時代に必要なExcelスキルと教育の未来」
 
【報告会レポート】
 2025年3月13日(木)15:00より、日本マーケティング学会主催の「第2回 学びとマーケティング研究会」がオンラインで開催されました。
 今回のテーマは「Excelが使えないデジタルネイティブはAIによって救われるのか?」で、ゲストとして株式会社ファンリピート代表取締役の竹村貴也氏を迎えました。
 
研究会の趣旨と背景
 第2回研究会では、デジタルネイティブ世代(特にZ世代)の学びの特性と、それに対応するマーケティング教育のあり方を探ることを目的としています。特に、Excelなどの伝統的な業務ツールに不慣れな若者が、AI技術を活用することでどのように業務効率化や意思決定を支援できるかに焦点を当てています。
 
ゲストスピーカー竹村貴也氏の講演
講演の様子 竹村氏は、株式会社ファンリピートを2019年に設立しました。同社は、AI駆動型の業務自動化ツールを提供し、特にExcelに依存しない業務改革を推進しています。竹村氏自身、独学でプログラミングを学び、フリーランスを経て起業に至った経歴を持ちます。
 講演では、竹村氏が自身の経験を通じて、デジタルネイティブ世代が抱える「Excelが使えない」という課題に対し、AI技術がどのように解決策を提供できるかを具体的に示しました。
 
対談での主な論点とディスカッション
 研究会後半では、大東文化大学文学部の武居ひなた氏を含めて、竹村氏を中心に、高等教育における情報教育の実態などを議論いたしました。
 
1. デジタルネイティブ世代の学びの特性
 議論の中で、デジタルネイティブ世代が「手順を追う」学習よりも「目的に対する最適解を求める」アプローチを好む傾向があるとの指摘がありました。このため、従来のExcelを用いた業務フローではなく、AIを活用した柔軟な業務設計が求められています。
 
2. AI技術の導入と業務効率化
 竹村氏は、AI技術を活用することで、Excelに依存しない業務プロセスの構築が可能であると述べました。具体的には、AIを用いたデータ分析や業務自動化ツールの導入により、業務の効率化と意思決定の迅速化が実現できるとしています。
 
3. 教育と実務のギャップ
 デジタルネイティブ世代がAI技術を活用するためには、教育と実務のギャップを埋める必要があります。実務に即したAI教育の重要性が強調され、企業と教育機関が連携して実践的な教育プログラムを提供することの必要性が提起されました。
 
今後の展望とまとめ
 本研究会を通じて、デジタルネイティブ世代が抱える「Excelが使えない」という課題に対し、AI技術が有効な解決策となる可能性が示されました。今後は、教育機関と企業の連携により、実務に即したAI教育プログラムを提供することなどが期待されます。
 本研究会は、デジタルネイティブ世代の学びの特性と、それに対応するマーケティング教育のあり方を再考する貴重な機会となりました。
 尚、オンライン開催でしたが、機材の不調のため、開催時間が15分ほど遅れました。さらに配信データのクオリティも若干不満なものが残りました。
 会場の再検討を含め、次回への検討課題といたします。
 
(文責:松尾 尚)

 
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