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研究報告会レポート

第10回AI研究報告会レポート「生成AIがもたらす企業の再創造(TER: Total Enterprise Reinvention)」

第10回AI研究報告会(オンライン) > 研究会の詳細はこちら
 
テーマ:生成AIがもたらす企業の再創造(TER: Total Enterprise Reinvention)
報告者:堺 勝信 氏(アクセンチュア ビジネス コンサルティング本部 データ&AIグループ マネジング・ディレクター)
日 程:2025年3月24日(月)18:00-19:30
場 所:Zoomによるオンライン開催
 
【ゲストプロフィール】
堺 勝信 氏堺 勝信 氏
アクセンチュア ビジネス コンサルティング本部 データ&AIグループ マネジング・ディレクター
北海道大学教育学部卒。25年以上に亘るコンサルティング経験があり、主に製造流通小売業界のクライアントに対して業務分析/業務改革、および業務改革を実現するためのシステムの企画~導入/運用まで一気通貫のプロジェクトを多数経験。2015年以降、業界横断にてAIを活用した業務・システム改革に多数従事。先端テクノロジーを活用してイノベーションを推進するリキッドスタジオやAI CoE(Center of Excellence)を立上げ。現在、企業の経営課題だけでなくその先の社会課題も解決してよりよい未来を創ることをパーパスとしながら、データ&AIグループのAIアーキテクトチームリード兼ジェネレーティブAIの日本リード兼ビジネスコンサルティング本部でのディスアビリティ・インクルージョンリードを担当。著書に『生成AI時代の「超」仕事術大全』と『Microsoft Copilot for Microsoft 365活用大全』。
 
【報告会レポート】
 AI研究会は、AI(人工知能)技術の進展に伴うマーケティング研究の論点及び実践的示唆の導出を目的としています。本研究会は、研究報告会(ワークショップ)を開催し、企業実践や関連する理論の理解を深めつつ、企画運営メンバーや参加者と一緒に議論しながら進めております。
 今回は、アクセンチュア社で長年にわたりコンサルティングのご経験を積まれ、現在、データ&AIグループのAIアーキテクトチームリード兼ジェネレーティブAIの日本リードを担う堺氏をお招きしました。
 堺氏は、生成AIのもたらす変化は、これまでの技術とは本質的に異なり、基本的なタスクを自動化するだけでなく、バリューチェーン全体のプロセスを根底から変えてしまう可能性を強調されました。具体的な例として、マーケティング実践においては、顧客のデジタルクローンから、製品やサービスのフィードバックを瞬時に得るように、顧客の反応をシミュレートする顧客のデジタルツインを生成するような活用方法です。また、ハイパーパーソナライゼーションの進化として、個々の顧客の属性や嗜好に合わせた、より高度で最適化された情報提供やサービスが実現される可能性についても言及されました。
 同社では、生成AIを多様に駆使して、経営最適化と成長戦略を両輪で進める変革企業を同社は「再創造企業」と定義して、成長性や推進領域について分析を行っています。これらの先進的な企業群は、多くの従業員を積極的に巻き込んで、業務と役割を根本的に再設計していると説明されました。
 
【研究会を終えて】
 今回の堺氏のご報告は、生成AIがマーケティング実践、ひいては企業活動全体にもたらす変革のスケールの大きさを改めて認識させられる、刺激的な内容でした。顧客のデジタルツイン生成やハイパーパーソナライゼーションといった先進的な活用例は、生成AIが単なる効率化ツールに留まらず、ビジネスモデルや顧客との関係性そのものを再定義しうる潜在力を示唆しています。提示された「再創造企業」という概念は、生成AIを戦略的に活用し、組織全体で変革を推進する企業の未来像を提示しており、今後の企業経営のあり方を考える上で新たな視座を与えてくれるものと感じました。特に、生成AIを基盤として新たな企業を立ち上げる動きがあるという指摘は、強い印象を受けました。
 今後の研究会では、AIを梃子にして強化しうる組織能力とは何か、人と生成AIの協働について、引き続き研究を深めていきたいと考えております。
 
(文責:依田 祐一)

 
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