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研究報告会レポート

第31回地域活性化マーケティング研究報告会レポート「米国ポートランドの地域活性化と担い手の育成 ― まちをつくる『チェンジメーカーズ』への投資」

第31回地域活性化マーケティング研究報告会(東京)> 研究会の詳細はこちら
 
テーマ:米国ポートランドの地域活性化と担い手の育成 ― まちをつくる「チェンジメーカーズ」への投資
日 程:2025年12月11日(木)18:30-20:00
場 所:青山学院大学 青山キャンパス 17号館8階 大学院国際マネジメント研究科(ABS)17801教室
 
【報告会レポート】
ポートランド州立大学:飯迫氏 米国ポートランド市および周辺の市区町村では、長年にわたり地域で活躍する人材の育成に力を注いできました。なかでもポートランド州立大学(PSU)では、大学に通う学生に限らず、地域と協働しながらノウハウを共有し、まちを育てる「チェンジメーカーズ」を発掘する取り組みを継続してきました。
 今回の研究報告会では、PSUハットフィールド大学院 パブリックサービス実践・研究センター(CPS)の国際プログラムマネジャーである飯迫氏が、ポートランドやその周辺都市、そしてPSUが描く「地域の担い手=チェンジメーカーズ」とはどのような人々なのか、またPSUがどのようにその人材を育成しているのか、実際の事例を交えながら紹介されました。
 具体的には「シビック・リーダーシップ・アカデミープログラム」(CLA)として、オレゴン州の自治体と大学で、地域住民が自ら地域課題を認識し解決する(成果物は議会に発表・提言する)活動が実施されています(ポートランド市・ヒルズボロー市・ハーミストン市・シスターズ市など)。地域住民が自分たちで考え活動する力を持つことで、地域・コミュニティ課題が解決に向かい、それが地域の自信・希望、ネットワーク、さらに地域の財産となり、結果的に地域の経済的活性化にも地域価値(魅力)の向上につながることが長年、複数の都市での取り組み事例から示されました。

ABSメンバーが参加したPSU「JaLoGoMa」プログラム2025の様子
ABSメンバーが参加したPSU「JaLoGoMa」プログラム2025の様子

 さらにこのような人材育成の実績を踏まえた日本のまちづくり人材育成プログラム「JaLoGoMa(ジャロゴマ)」が20年ほど前から提供されていますが、2025年度これに参加したABS宮副教授と社会人MBA学生から、その研修概要やそこでの学びが今回シェアされました。
 なお飯迫氏報告の前提として、宮副教授から「地域活性化のマーケティング」の観点でのポートランドの地域活性化の特徴とその実現要因などについて説明がありました。
 
【報告会を終えて】
会場の様子 ポートランドの地域活性化については、この研究会でもABS授業でも何度も取り上げ、その実現要因として地域人材の主体的な街づくりへの取組みがあることを示してきましたが、今回はポートランドで人材育成を実践している飯迫氏に、ABSにお越しいただき、直にお話を伺えたことは大いに喜ばしいことでした。フロアとのディスカッションでは、日本の行政や住民意識・行動のポートランドとの違いなど前提部分について質問がありましたが、それについても飯迫氏から丁寧に回答があり、身近なところでの社会課題意識や周りを巻き込むためのシビックスキル(方法論)の重要性を認識できました。
 また、大学の地域における機能や存在意義としても、地域活性化を担う「チェンジメーカーズ」人材育成を具体的に進めていくか、深く考える機会となりました。個人的には、青学のMBA教育において、受講する社会人に社会活動への気づきを与え、実践に向かう授業(「地方創生実践論-神山プロジェクト」「シビックエンゲージメントプロジェクト」「SDGs コミュニティマーケティング」「地域活性化のマーケティング/プランニング」など)を提供できていることが、その教員としての実践であると自負を持てました。
 
(文責:宮副 謙司)

 
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