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研究報告会レポート

第6回デジタルトランスフォーメーション研究報告会レポート「SXSW EDUにみるAI人材育成の取り組み」

第6回デジタルトランスフォーメーション研究報告会(オンライン)> 研究会の詳細はこちら
 
テーマ:SXSW EDUにみるAI人材育成の取り組み
発表者:今井 紀夫(阪南大学 経営学部 専任講師)
日 程:2026年3月30日(月)19:00-20:30
場 所:Zoomによるオンライン開催
 
【報告会レポート】
 今回の研究報告会では、米国テキサス州オースティンで開催されたSXSW EDU(イノベーション系カンファレンスとして知られるSXSWに先立ち開催される教育分野のカンファレンス)における、生成AI活用のアプローチをはじめとする教育現場の最新動向が報告された。
 
 まず、DX研究会でこれまで議論されてきたデジタル技術活用のポイントである効率化に加え、新たな価値創造およびそれに伴う変革の必要性との関連から、教育における生成AIの活用は単なる補助ツールではなく、教育そのものの在り方を根本的に変革する契機であることが、多くの発表で指摘された。特に、従来の「知識伝達型教育」から「思考力・判断力の育成」を重視する方向への転換が進んでいる点が強調された。また、AIリテラシーについても、プロンプト操作といった技術的スキルに加え、批判的思考力や分析力といった基礎的認知能力の重要性が示された。
 
 学生による生成AIの適切な利活用のためのアプローチとしては、AIに回答を丸投げするのではなく、「壁打ち相手」として活用する方法が紹介された。具体的には、学生が作成したドラフトに対してAIがフィードバックを行い、それをもとに改善を繰り返す「反復フィードバック型活用」や、AIが問いを提示して学習者の思考を促す「ソクラテス式インタビュー」などが挙げられる。これらは「書くこと=考えること」という前提に基づき、AIに回答生成を委ねることで思考機会が失われることを防ぎ、思考力の育成を図るものである。
 
AIの適切な使い方その1
 
AIの適切な使い方その2
 
 さらに、教育の変革という観点からは、教育者の役割も知識提供者からファシリテーターや伴走者へとシフトする必要性が指摘された。また、評価についても、レポートなどの成果物のみならず、AIとの対話履歴や思考プロセスを含めて評価する方向への転換が議論された。加えて、AIの活用により学習支援のスケーラビリティが向上し、時間や環境による学習機会の格差が縮小する可能性も示された。
 
 質疑応答では、分野別におけるAI活用の差異、統計分析における生成AIの信頼性、新入社員教育への影響などが議論された。特に、AIによる効率化が進む一方で、基礎能力や思考力の育成をいかに維持するかが重要な論点として共有された。また、教育現場における評価方法やプロンプト活用指導については、依然として試行錯誤の段階にあることが確認された。
 
集合写真
 
(文責:今井 紀夫)

 
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