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第11回健康経営ブランディング研究報告会レポート「ブランディングとウェルビーイング」 |
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テーマ:ブランディングとウェルビーイング
報告者:前野 隆司 氏(武蔵野大学 ウェルビーイング学部 学部長 / 慶應義塾大学 名誉教授)
司会進行:阿久津 聡 氏(一橋大学大学院 経営管理研究科 教授 / マーケティング学会 副会長)
日 程:2026年3月30日(月)18:00-20:00
場 所:一橋大学 千代田キャンパス 学術総合センター6階 クラスルーム1
【プログラム】
- 研究会の趣旨説明と講演者紹介
阿久津 聡 氏(同上) - ブランディングとウェルビーイング
前野 隆司 氏(同上) - 対談および参加者とのディスカッション
阿久津 聡 氏 x 前野 隆司 氏
【報告会レポート】
本研究会の主たる目的は、企業ブランディングの手法を使って健康経営を推進する「健康経営ブランディング」について議論し、その効果的な実践について知見を得ることであった。本セッションでは特に「ウェルビーイング」に焦点を当て、その基本的な考え方を整理したうえで、それらがブランディングやマーケティングとどのように関連づけられるのかについて理解を深めることを目指した。
本セッションではまず、幸福学(ウェルビーイング研究)の第一人者である前野隆司教授より、「ブランディングとウェルビーイング」と題して、ウェルビーイングの定義とこれまでの研究成果についての概説があった。講演では、幸福な人の条件として「視野が広い人」「利他な人」「創造性がある人」「成長する人」といった特徴が挙げられ、従業員がこのような状態になるためには「主体性が重要」であることが強調された。
次に、企業や組織においてウェルビーイングを高め、ブランディングへと繋げる具体的なプロセスについて解説された。前野教授は、組織風土を変革するにあたり、いきなり理念を掲げるのではなく、まずは「挨拶と掃除から始めていき、対話に進み、その上で理念の作成や浸透というステップを踏むことを推奨する」と述べられた。さらに、個人の幸福度を高めるためには、「やってみよう(自己実現と成長)」「ありがとう(つながりと感謝)」「なんとかなる(前向きと楽観)」「ありのままに(独立と自分らしさ)」の4因子が重要であり、これらの因子がいかに健康経営やマーケティングと関わるかについて最新の知見が共有された。
講演の後、まとめとして前野氏と阿久津氏による対談およびセッション参加者との質疑応答が行われた。ウェルビーイングの知見を実際の社内ブランディングやマーケティング施策にどう落とし込むかについての質問があり、活発な議論が行われた。セッション後には、参加者から「これまであまり意識していなかったウェルビーイングと企業ブランディングとのつながりが明確になり、マーケターとして自組織の幸福度向上に貢献できる余地が大きいことを知った」あるいは「幸福学の『4つの因子』の重要性を再認識し、まずは身近な挨拶や掃除から実践したい」といった感想が複数寄せられた。
健康経営ブランディング研究会は今後も継続して研究活動を行って参りますので、引き続き健康経営や企業ブランディング、ウェルビーイングなどに興味を持つ多くの方々のご参加をお待ちしております。

