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第6回ニューロ・サイエンスの流通マーケティング活用研究報告会レポート「脳科学の流通・マーケティングへの活用」 |
第6回ニューロ・サイエンスの流通マーケティング活用研究報告会(東京)> 研究会の詳細はこちら
テーマ:脳科学の流通・マーケティングへの活用
日 程:2026年3月11日(水)13:30-17:00
場 所:中央大学 駿河台キャンパス 8階803教室
【報告会レポート】
科学とAIの共進化が拓く未来
講師:萩原 一平(一般社団法人応用脳科学コンソーシアム 理事・事務局長 / NTTデータ経営研究所 フェロー)
AI開発と脳科学研究の共進化が始まっている。脳科学の成果が今のAIの進化の基になり、進化を続けるAIが新たな脳科学研究の深化を推進している。AIに適用されたスケーリング則が脳情報にも適用できることが明らかになり、いかに脳情報を中心にした人間の情報を収集、蓄積、解析するかが問われている。汎用AIの構築、さらにそのビジネス活用には脳科学の知識や脳情報の解析が求められる。新たなAIが出現してから必要なデータを集めていたのでは新しい商品やサービスを市場に提供するのには間に合わない。
購買時の瞬間ストレスが買物客の購買行動に与える影響
講師:杉本 ゆかり(博士(経営管理) / 立教大学大学院 ビジネスデザイン研究科 特任教授)
購買行動中に生じる「瞬間ストレス(Situational Stress)」をEEG(脳波)により可視化し、ストレスがショッパーの行動変化に与える影響を明らかにする。実店舗における購買実験の結果、ストレスは「①棚前での迷い」「②嗜好品購入後の罪悪感」「③レジ待機中の時間損失」において顕著に上昇した。これらは購買行動を一時的に抑制するが、同時に意思決定やブランドスイッチを誘発する「行動駆動型ストレス」としても機能していた。本報告は、EEGデータをもとに購買時ストレスの神経的構造を明らかにし、ストレスを「売場体験の設計要素」として活用する新たな方向性を提案する。
脳科学とマーケティング・営業によるブランド育成
講師:中村 博(博士(経営学) / 中央大学大学院 戦略経営研究科 教授)
中村 直人(サントリー株式会社 広域営業本部兼営業推進本部 データ戦略部 部長兼務)
強いブランドは、リピート購買が多いだけではなく、習慣型購買が多いブランドである。習慣型購買を促進するためにはリピート購買を含む単純接触効果を増加させることが重要である。また、ブランドが顧客に提供する価値(報酬)は機能的価値を訴求するだけでは十分ではない。顧客の状態(トライアル購買、リピート購買、習慣型購買)によって機能的価値にあわせて情緒的価値や生活価値を訴求していくべきである。
(文責:プロジェクトリーダー 中村 博)

