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第6回ファッション・マーケティング研究報告会レポート「新人類シニアを解剖して、シニアの消費地図を描く」 |
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テーマ:新人類シニアを解剖して、シニアの消費地図を描く
報告者:梅津 順江 氏(株式会社ハルメク・エイジマーケティング ハルメク生きかた上手研究所)
日 程:2026年6月26日(金)18:00-19:30
場 所:PYNT竹橋
【報告会レポート】
少子高齢化社会の進展に伴い、ファッションの分野でも中高年層をターゲットとするブランド、ショップ等が数々生まれ、彼らの旺盛な消費欲や活発なライフスタイルの需要を取り込もうとする動きが高まっている。その中でも、ミドル~シニア世代に特化し、「生きかた上手研究所」というリサーチ・研究機関も持つ“ハルメク”の企業活動は注目に値する。それ故、当研究会の今年度最初の研究報告会は、“ハルメク”の顔とも言える梅津順江氏にご登壇頂いた。
まず、ハルメクグループ、ハルメク・エイジマーケティング、シンクタンクである「生きかた上手研究所」に関する概要説明がなされ、その後、ハルメクの徹底した顧客理解活動について詳細な解説があった。ハルメクのマーケティングリサーチは、「年代」「世代」「時代」と「価値観クラスター」によって対象を捉える。現在、「令和シニア」と呼ばれる消費者集団は、複雑で曖昧なVUCA時代をどう老いていくかが大きなテーマとなっており、社会活動にも意欲的で「遊び」「学び」ともに手を抜かず、団塊・新人類・団塊ジュニアの各世代は、それぞれが触れてきた政治・経済、文化・トレンドが異なるという特徴を持っている。その中で、ハルメクがターゲットとしているのは「アクティブで社交的」という特徴をもつクラスターと「知的で品格重視」という特徴を持つクラスターとのことであった。
このようなハルメクのマーケティングリサーチ活動によって、2025-2026シニアトレンドとして①イマ活、②ご自愛消費、③戦力シニア、④再点火メイク、⑤ならわし卒業というキーワードが生み出された。これらのワードからは、高齢者になっても引き続き現役世代として積極的・前向きに自分の人生を楽しもうという「令和シニア」の特性が伝わってくる。
さらに、1950年代後半~1964年生まれの世代は「新人類シニア」と呼ばれるが、彼らは特にバブル期に20代を過ごし、数々の流行や文化を創り出してきた世代である。シニアの範疇に入った彼らはスマホも自在に使いこなし、SNSもかなりの割合で普及している。そして、彼らは自身をシニアとは思っていないこともあって、終活の必要性は認識しながらも先延ばしにする傾向があり、ファッションや美容の消費を積極的に行っているとのことであった。
梅津氏によるご報告の後、シニアマーケットを対象に事業を推進しておられる方々を中心に様々な質問が出され、活発かつ実り多いディスカッションの時間となり、非常に充実した研究報告会であった。
【セッションを終えて】
今回登壇された梅津氏ご自身、参加者、そして当研究会の企画運営メンバーの中にも「令和シニア」「新人類シニア」がいたため、自分ごととして非常に高い関心を持ってご報告を拝聴した。
以前より、ハルメクグループに高い関心を持っていたが、株式会社ハルメク・エイジマーケティング様の企業活動自体、マーケティングにおける価値の創造(インサイト・リサーチ事業)・伝達(メディア事業)・提供(ソリューション事業)となっており、その事業内容の奥深さに改めて感銘を受けた。また、スマホを自在に使いこなし、オンラインショッピングにも抵抗のない「新人類シニア」であっても、まだまだリアル店舗でのショッピングが支持されていること(試着をしてから購入できる、店員さんから専門的なアドバイスを受けたいなどの理由から)、その場として「百貨店」が最適であることなどが指摘されたが、この内容は参加者にとっては意外な事実であったらしく、梅津氏の解説に対する反応は大きかった。
「失われた30年」「少子高齢化の急速な進展」「円安・物価高騰」と日本の経済状況、将来に対する不安は消えない状況ではあるが、それでも「新人類シニア」を中心とするシニア層のクルーズ旅や美容などへの関心の高さや自分の人生を豊かに生きることへの衰えない意欲を見ていると、まだまだ日本の消費市場で開拓できていない部分があるのではないかと思えてくる。ファッション業界の更なる可能性について考える機会をいただいた第6回研究報告会であった。
最後に、今回ご報告頂いた株式会社ハルメク・エイジマーケティング ハルメク生きかた上手研究所 梅津順江氏とご参加頂いた方々、また会場をご調整頂いた“株式会社日建設計:PYNT竹橋”様に厚く御礼を申し上げる。

梅津氏と当研究会の企画運営メンバー
(文責:内海 里香)

