リサーチプロジェクト第25回<地域活性化マーケティング研究会> |
【研究報告会】
第25回<地域活性化マーケティング研究報告会>(東京) > 研究会の詳細はこちら
*学会員のみ参加いただけます。入会後、お申込みください。
テーマ:地域外企業による地域内発型の地域活性化 ― 新たな業種・形態で進展する取り組み
報告者:宮副 謙司(青山学院大学大学院 国際マネジメント研究科 教授)
地域活性化の担い手は、地域の行政や住民、または地場の企業だけでなく、地域外から進出した企業によるものが注目されています。企業として人材・資金や企画・運営ノウハウなどの経営資源を着実に持ち、外部ネットワークやチャネルの形成力の強みを生かして地域活性化につなげていけるからです(宮副,2019など)。
また地域外企業が取り組む地域活性化の内容も、工場や事務所の進出による雇用の創出、経済的な効果だけでなく、あるいは、芸術やスポーツ振興への寄附などの特別な貢献でもなく、地域発企業/地場企業が行うと同じように、本業をテーマにした地域住民への体験学習やコミュニティ活動を活発に行うことで、地域住民の生活充実や活性化の意識の向上などの地域活性化を目指す、まさに地域内発型の活性化となっている点が注目されています。
企業による地域活性化に関して愛媛県西条市の企業事例研究(宮副編著,2021)がありますが、さらに事例研究を継続し、以下のポイントでまとめられる見通しになってきました。
第一に、従来は工場を地方に設ける全国的な大手製造業企業の取組みが目立っていましたが、近年ではICT(情報通信技術)企業などが進出地域で地域ビジネスを起業する事例が増えてきました。例えば、ICT企業のサテライトによる進出からの地域活性化の進展(徳島県神山町)、コンサルティングファームの地方都市進出を機とする新規事業創造(福島県会津若松市)、食ビジネス企業の本社移転でのご当地ブランド開発(長野県辰野町)などです。
第二に、企業が地域に拠点を持ち、経営層が地域に関わることで、地域の社会課題を的確に捉え、経営視点の着想から新たな地域価値が創造され、従来からすれば予想外の分野の地域活性化につながっていく事例がみられます。例えば、「神山まるごと高専」「フ―ド・ハブ・プロジェクト」(徳島県神山町)などです。
【プロフィール】
宮副 謙司
九州大学法学部卒業、慶應義塾大学大学院経営管理研究科修士課程修了(MBA取得)、東京大学大学院経済学研究科博士課程修了(経済学博士)。2009年4月より現職。日本マーケティング学会評議員、地域活性化マーケティング研究会主宰。主な著書に『新「百貨店」バラ色産業論』(1994年、ビジネス社)、『コア・テキスト流通論』(2010年、新世社)、『全国百貨店の店舗戦略2011』(共著:2011年、同友館)、『地域活性化マーケティング』(2014年、同友館)、『米国ポートランドの地域活性化戦略』(共著:2017年、同友館)、『企業経営と地域活性化』(編著:2021年、千倉書房)、『青山企業に学ぶコミュニティ型マーケティング』(編著:2022年、中央経済社)、『新しい流通論』(共著:2023年、有斐閣)、『三越350年』(編著:2023年、同友館)など。
【日時】
2023年12月25日(月)17:00-18:30
【場所】
青山学院大学 青山キャンパス 17号館8階 大学院国際マネジメント研究科
「青山ビジネススクール(ABS)」17803教室
住所:東京都渋谷区渋谷4-4-25 >MAP
*JR山手線、東急線、京王井の頭線「渋谷駅」宮益坂方面の出口より徒歩約10分、地下鉄「表参道駅」B1出口より徒歩約5分
【参加費】
1,000円
【定員】
先着20名
【応募締切】
2023年12月21日(木)
【注意事項】
*報告会は定員制であり、追加募集などの処理が煩雑になるため、キャンセルができないことをご了解ください。
*当日は、サイト掲載のため会場の様子を写真撮影予定です。問題がある場合は、当日、プロジェクトの企画運営メンバーにお伝えください。