リサーチプロジェクト第9回<ヘルスケアビジネス研究会> |
【研究報告会】
第9回<ヘルスケアビジネス研究報告会>(オンライン) > 研究会の詳細はこちら
*学会員のみ参加いただけます。入会後、お申込みください。
テーマ:韓国医療の状況及び医療DXとマーケティング
今回は2024年の10月初旬に行った韓国の医療DXおよび病院視察を元に、DXとマーケティングの視点を持って韓国医療を議論してみたい。韓国は以前から医療ツーリズムを積極的に行うなど、産業的な視点をもって医療を展開していた。その後高齢化が急速に進んでいる国において、また、急速に経済発展している国において、医療分野でどのような変化が起きているのかを、医療機器の経営者、医療情報の経営者、医師の視点でレビューし、最後にみなでまとめてみたいと思っている。
【プログラム】
18:30-18:50
講演①:「韓国の専門病院と大学病院 ~韓国の医療視察から見えた現状~」
橋本 悟 氏(株式会社テクロス / 中央大学ビジネススクール 博士後期課程)
日本にとって「近くて遠い国」と言われる隣国、韓国では、1963年に医療保険法が成立し、1989年に国民皆保険体制が確立した。その後、2003年には国民健康保険の保険者が一元化された。韓国では保険者が一元化された国民健康保険制度が存在するが、保険でカバーされる療養給付の割合は低く、多くの非給付診療行為が認められている。そのため、各医療機関において混合診療が行われ、さらに民間の実損医療保険が発達している。今回、現行の保険制度の下で発展を続ける韓国の医療現場を視察した。本発表では、循環器医療を中心とする仁川セジョン病院、韓国のビッグ5と称されるSeoul National University Hospital、Samsung Medical Centerを通じて見えた韓国の医療現場の現状について報告する。
18:50-19:10
講演②:「韓国における医療DXと『患者中心の医療』への取り組み」
大西 翼 氏(公益社団法人地域医療振興協会 練馬光が丘病院 感染症内科)
韓国の医療システムは、進化を続けるデジタルトランスフォーメーション(DX)と患者中心の医療を実現する取り組みで注目されている。本発表では、HIMSSの講演ならびに韓国の病院視察を通して、医師の立場から得られた知見を共有する。
19:10-19:30
講演③:「TOP10補正論文数推移と韓国見学により得た情報の整合」
小田 一之 氏(インタークロス株式会社)
韓国訪問においてソウル大学は韓国トップ大学であり多くの研究者が研究活動を行っている。ソウル大学の研究者もこの場での研究者としての立場にプライドを持っていると語っていた。TOP10補正論文数において、アメリカは医学や物理学で、中国は材料・工学・化学で論文数を伸ばしている。韓国も現在10位であり毎年その順位を上げている。一方我が国は直近10年徐々に順位を落とし、韓国をはじめスペイン・イランなどにも抜かれ2023年において13位となっている。日本と韓国に順位変動は何に起因するのであろうか。1999年に韓国は複数存在した医療保険の保険者を1つに統合している。このことが医療データの一元化を推進し、Open Data Baseの構築に寄与した結果が一因となってはいまいか。共闘と競争の考え方を戦略的に用いることの重要性を感じ、韓国視察により得た知見を今後どのように応用するか私見を述べる。
19:30-19:40
質疑応答
19:40-20:00
Closing Remarks:「韓国医療に起きていることからマーケティング思考での日本への示唆」
真野 俊樹 氏(中央大学ビジネススクール(大学院戦略経営研究科) 教授)
【プロフィール】
橋本 悟(はしもと さとる)氏
米国の大学卒業後に外資系コンサルティング会社に入社し、ヘルスケア領域のリサーチアナリストを経て、1997年にジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社にて循環器領域の製品マーケティングを担当。その後は同業界の外資系企業で営業・マーケティング・開発などに携わり、2005年9月に株式会社テクロスを創業する。株式会社テクロスでは、循環器領域国内最大のニュースサイト(TCROSS NEWS)の配信、および学術集会・ライブデモンストレーションコースの企画・運営に加え、医薬品・医療機器企業の製品マーケティングのコンサルティングを行っている。
大西 翼(おおにし つばさ)氏
2007年⻑崎大学医学部卒業。板橋中央総合病院、自治医科大学附属病院感染症科を経て現職。2021年中央大学ビジネススクール修了。
小田 一之(おだ かずゆき)氏
工学博士 MBA。東京家政大学リハビリテーション学科非常勤講師。1999年医療機器メーカであるインタークロス株式会社を創業。2020年東京都次世代イノベーション事業採択。
真野 俊樹(まの としき)氏
1987年名古屋大学医学部卒業。医師、医学博士、経済学博士、総合内科専門医、日本医師会認定産業医、MBA。臨床医、製薬企業のマネジメントを経て、中央大学大学院戦略経営研究科教授、多摩大学大学院特任教授、厚生労働省独立行政法人評価に関する有識者会議WG構成員(座長)、高知県在宅医療推進懇談会委員、公益法人日本生産性本部日本版医療クオリティクラブ(JHQC)運営委員長など兼務。出版・講演も多く、医療・介護業界にマネジメントやイノベーションの視点で改革を考えている。
【日時】
2024年12月21日(土)18:30-20:00
【参加方法】
Zoom
【注意事項】
*本会は、MQMAとの共催で開催をしております。
*報告会は定員制であり、追加募集などの処理が煩雑になるため、キャンセルができないことをご了解ください。
*本報告会は、ビデオ会議システムZoomを利用します。Wi-Fiにつながった、カメラ付きのパソコンやタブレット、スマートフォン等から、ご参加ください。
*すでにZoomアプリをインストールしている場合は、最新版にアップデートしてからご参加ください。
*視聴にあたっては、「イベント申し込み完了メール」のリンクからご参加ください。なお、参加にあたり、Zoomのアカウントは不要です。
*学会員向けの報告会のため、映像や音声の録音は禁止です。また、接続先のリンクを第三者に教えないでください。
*研究会側で、「ビデオの開始(映像オン)」、「音声ミュート」を初期設定しています。なお、ご自身の背景などカメラに映るものに著作権上の問題がないようにご注意ください。
*質問は、適時チャットにコメントください。質疑応答の時間に取り上げます。なお、全て対応できない場合はご容赦ください。
*当日は、サイト掲載のためZoomの様子を画面キャプチャする予定です。問題のある方は、「ビデオの停止(映像オフ)」にしてください。なお、前述した著作権上の問題はご注意ください。
*オンライン開催にあたり、運営側が不慣れなためのトラブルや、参加者のインターネット接続、映像・音声等のトラブルには対応できないことを、あらかじめご了解ください。
【参加費】
無料
【定員】
先着100名
【応募締切】
2024年12月16日(月)
【共催】
MQMA