マーケティング・
リサーチプロジェクト

ヘルスケアビジネス研究会

【研究目的】
 本研究会の問題意識は、代表者真野が健康を維持するには患者や生活者の行動変容が重要と考え「健康マーケティング」(日本評論社、2005年)を出版したところにさかのぼる。当時の日本では、医療関係者には、消費者行動(論)あるいは行動変容といった意識が乏しく、この本は絶版になってしまったが、この健康を維持するためのマーケティング思考の重要性が認識されていなかったために、健康診断といった世界に誇りえる日本の制度も制度疲労がささやかれるようになった。その後、平成20年から特定保健指導といった形で行動変容の重要性が指摘されるようになったが、まだ十分とは言えなかった。その後、経済産業省が、アベノミクスの中で健康寿命の延伸を打ち出し、ライザップなどの民間企業がその本質を「行動変容」と見抜き大成功をおさめた。さらに近年では、各企業が健康の維持あるいは増進の分野に乗り出している。
 一方、健康経営は近年注目されている概念であり、具体的なアクションである。上述の行動変容を企業の側から起こそうとする動きであると言い換えてもいい。
 このような問題意識をベースとして、本研究会では企業におけるヘルスケアビジネスへの取り組みを題材に、健康マーケティングの現状やその在り方を探り出し、国際的比較も視野に入れながら、今後の健康マーケティングや健康経営への方向性を提案していくことを目指している。

 

【研究方法および研究計画】

  1. ヘルスケアビジネスの現状把握:研究会にてヘルスケアビジネスを行っている会社をお呼びし(1回に3社程度)ヘルスケアビジネスの現状をヒアリングする。
  2. 課題意識の深化:研究会を開催しながら、健康経営および健康意識向上の方法論も含め議論していく。
  3. 研究結果から、実務的なインプリケーションを導き出す。

 

【研究期間】
2019年4月〜2025年3月

 

【リーダー】
真野 俊樹 中央大学ビジネススクール(大学院戦略経営研究科) 教授
 

【企画運営メンバー】
田中  洋 中央大学 名誉教授
杉本 ゆかり 跡見学園女子大学・群馬大学大学院 兼任教員
佐藤 幸夫 多摩大学 医療・介護ソリューション研究所 フェロー
杉田 英之 旭化成ファーマ株式会社
香川 勇介 小野薬品工業株式会社 オンコロジー製品企画部 室長
 

【研究報告会の案内】
第9回 2024年12月21日(オンライン)
>「韓国医療の状況及び医療DXとマーケティング」
橋本悟氏(株式会社テクロス / 中央大学ビジネススクール 博士後期課程)・大西翼氏(公益社団法人 地域医療振興協会 練馬光が丘病院 感染症内科)・小田一之氏(インタークロス株式会社)・真野俊樹氏(中央大学ビジネススクール(大学院戦略経営研究科) 教授)

 
【研究報告会レポート】
第8回 2024年3月20日(オンライン)
>「海外からデジタル医療の変化を学びマーケティング視点で考える」
真野俊樹氏(中央大学ビジネススクール 大学院戦略経営研究科 教授)・橋本悟氏(株式会社テクロス 代表取締役 / 中央大学ビジネススクール 後期博士課程)・小田 一之 氏(インタークロス株式会社)・

 
第7回 2022年8月20日(オンライン)
> 「ヘルスケアマーケティングのイノベーション」
真野俊樹氏(中央大学ビジネススクール 大学院戦略経営研究科 教授)・Lee Aase氏・タッシル恵子氏(米国医療通訳&コーディネーター)

 
第6回 2022年3月5日(オンライン)
> 「ヘルスケアビジネスのインサイトを個人の内面や環境の相違から探る」
真野俊樹氏(中央大学大学院 戦略経営研究科 教授)・香川勇介氏(中央大学大学院 戦略経営研究科 博士後期課程)・劉瀟瀟氏(コンサルタント)・タッシル恵子氏(Ji-Link LLC)・佐々木祐美子氏(株式会社万和)

 
第5回 2021年12月3日(オンライン)
> 「今、気になるダラス!」マーケティングの視点から
須藤英隼氏(昭和大学精神医学教室 医師 / HIMSS Japan committee メンバー)・真野俊樹氏(中央大学ビジネススクール(大学院戦略経営研究科)教授)・Eric Griffin(MANAGING DIRECTOR, DRC RESEARCH & INNOVATION TEAM)・Sarah Carabias-Rush(SENIOR VICE PRESIDENT, ECONOMIC DEVELOPMENT)

 
第4回 2021年1月31日(オンライン)
> 「デジタルヘルスケアについて学ぶ」
真野俊樹氏(中央大学ビジネススクール(大学院戦略経営研究科)教授)・タッシル恵子氏(米国医療通訳&コーディネーター)・須藤隼氏(昭和大学精神医学教室 医師 / HIMSS Japan committee メンバー)・阿部吉倫氏(Ubie株式会社 代表取締役 / 医師)・菅原幸子氏(株式会社ドラビズon-line 編集長)

 
第3回 2020年9月22日(オンライン)
> 「ヘルスケアビジネスの最近の展開:With コロナ時代の医療の変化とマーケティング」
真野俊樹氏(中央大学ビジネススクール(大学院戦略経営研究科)教授)・田中智子氏(うぐいすヘルスケア株式会社 代表取締役)・清水幸宏氏(中央大学ビジネススクール メディケアプロジェクト)・佐藤幸夫氏(多摩大学 医療・介護ソリューション研究所 フェロー)・青山友則氏(CBSメディケアプロジェクト)、稲村厚志氏(CBSメディケアプロジェクト)、菅沼延寿氏(CBSメディケアプロジェクト)、内藤健介氏(CBSメディケアプロジェクト)

 
第2回 2020年2月2日
> 「ヘルスケアビジネスと病院経営を現場とマーケティングの視点で考える」
藤岡雅美氏(厚生労働省健康局健康課課長補佐)・山本稔氏(株式会社カナミックネットワーク取締役会長)・山口武兼氏(公益財団法人東京都保健医療公社理事長)・湯浅大郎氏(公益財団法人湯浅報恩会寿泉堂綜合病院(福島県郡山市)理事長)・比留間雅人氏(株式会社電通 ビジネス共創ユニット ビジネス開発プロデューサ)・真野俊樹氏(中央大学ビジネススクール(大学院戦略経営研究科)教授)

 
第1回 2019年5月19日
> 「外国人も含めた医療受療行動の変化:ヘルスケアビジネスのチャンスを探る」
真野俊樹(中央大学大学院戦略経営研究科 教授)・杉本ゆかり(中央大学大学院 博士後期課程(戦略経営研究科))・中村博(中央大学大学戦略経営研究科 教授)

 
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