持続的なスポーツツーリズムイベント研究会 |
【研究目的】
本研究会は、スポーツイベントの「する(参加)」「みる(観戦)」「支える(運営)」という多面的な関わり方に注目し、そのマーケティング価値を明らかにすることを目的としています。特に、スポーツと観光が融合する「スポーツツーリズム」の視点から、地域に根ざした持続可能なイベントのあり方を探求します。昨年度は、ホノルルマラソン(国際型市民マラソン)と長門向津具マラソン(地域型マラソン)を取り上げ、運営側と参加者のマーケティング手法について議論を深めました。
本年度より「持続的なスポーツツーリズムイベント研究会」として観光視点を強化し、スポーツイベントがもたらす波及効果を多角的に検討します。「する」では、健康増進や達成感を通じたスポーツ商品や観光などの消費需要の創出。「みる」では、感動体験による関連市場(グッズ・チケット等)の活性化。「支える」では、ボランティアやスポンサーによる地域貢献とブランド価値の向上に注目します。また今後高齢化が進む社会に対応して、高齢者や障がい者にやさしく格差なくみんなが参加できるスポーツイベントについても考えます。研究会では、スポーツを媒介とした地域の魅力発信と観光振興を通じて、持続的なイベントモデルの構築を目指します。
【研究方法および研究計画】
本研究会では、さまざまなタイプのスポーツイベントを対象に、運営構造や参加者行動についての実践的な分析を行います。特に「する」「みる」「支える」という関与の形がマーケティングや観光にどのような影響を与えるのか、事例研究を通して検討します。
さらに、地域資源の活用や経済・社会効果の定量・定性分析を通じて、スポーツツーリズムの持続可能性を評価します。研究の枠をマーケティングに限定せず、ツーリズムやスポーツ関係の研究者や実務家との連携を図り、学際的かつ実務的な視点から議論を深めていきます。
【研究期間】
2024年4月〜2026年3月
【リーダー】
西尾 建 山口大学 経済学部 教授
【企画運営メンバー】
石盛 真徳 追手門学院大学 経営学部 教授
湯浅 伸昭 株式会社HM-A ホノルルマラソン日本事務局 エグゼクティブプロデューサー
三日市 勝臣 株式会社HM-A ホノルルマラソン日本事務局 マーケティングプランナー
岡本 純也 一橋大学大学院 経営管理研究科 准教授
中山 哲郎 一般社団法人日本スポーツツーリズム推進機構 事務局長
倉田 知己 株式会社ジャパン・スポーツ&ツーリズム・プレミア 代表取締役
【研究報告会の案内】
【研究報告会レポート】
第2回 2025年3月25日(オンライン)
>「地方マラソンのマーケティングの課題」
松田栄策(JAL 向津具ダブルマラソン事務局 / 長門市 観光スポーツ文化部)・河端信也(日本航空株式会社 山口支店長)・西尾建(山口大学 経済学部 観光政策学科 教授)・湯浅伸昭(株式会社HM-A / ホノルルマラソン日本事務局 エグゼクティブプロデューサー)・三日市勝臣(株式会社HM-A / ホノルルマラソン日本事務局 マーケティングプランナー)
第1回 2024年5月20日(東京)
>「スポーツイベントの新たな価値創造を目指して」
ジェームス S. バラハル(ホノルルマラソン協会(Honolulu Marathon Association)会長)・北村次郎(ホノルルマラソン協会 日本・アジア地区担当 エグゼクティブ・ディレクター / 株式会社HM-A 代表取締役)・西尾建(プロジェクトリーダー / 山口大学 経済学部 観光政策学科 教授)・湯浅伸昭(ホノルルマラソン日本事務局 ディレクター)・三日市勝臣(ホノルルマラソン日本事務局 マーケティングプランナー)・岡本純也(一橋大学大学院 経営管理研究科 准教授)・石盛真徳(追手門学院大学 経営学部 教授)