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研究報告会レポート

第6回ブランド&コミュニケーション研究報告会(春のリサプロ祭り)レポート「ブランド戦略の新しい枠組みを求めて」

第6回 ブランド&コミュニケーション研究報告会(春のリサプロ祭り) > 研究会の詳細はこちら
テーマ:「ブランド・マネジメントの現状と展望」

  1. ヤッホーブルーイングのファン育成戦略:ブランド・リレーションシップ・マネジメントの実際: 稲垣 聡(ヤッホーブルーイング マーケティングディレクター)
  2. ブランド研究の方向性:経営手法としての企業ブランディング: 阿久津 聡(一橋大学大学院 経営管理研究科 教授)

司会:松下 光司(中央大学ビジネススクール 教授)
日 程:2019年3月16日(土)
場 所:青山学院大学 青山キャンパス 17号館3階

 
 2020年代を間近に迎え、ブランド・マネジメントにはさまざまな新しい課題に直面しているように思われます。このセッションでは、ブランド・マネジメントの現状や展望について実務家と研究者の双方から問題提起をしていただき、さらに会場の参加者とディスカッションを行いました。
 ヤッホーブルーイングのマーケティングディレクターである稲垣聡氏からは、ご自身の実務経験を踏まえたファン・マーケティングのあり方について報告がありました。まず、イベント開催を一つの方法とするファンベース戦略を採用する背景が、同社の成長の軌跡を追いながら示されました。続いて、同社のファン育成の施策の捉え方が示されました。当初考えていたような、飲用してもらいイベントに参加してもらえればファンになる、というような「直線的」なものではなく、様々な施策の組み合わせた「複線的」な施策が有効だろう、という興味深いものでした。最後に、ファンのタイプ分けや、タイプ別の施策の最適化など、今後の課題が提示されました。
 一橋大学大学院の阿久津聡教授からは、ブランド研究の今後の方向性について報告がありました。最初に、近年の日本企業を取り巻く環境から、企業ブランドという経営手法への関心が高まっていることが確認されました。続いて、日本企業が抱えている課題は、企業と消費者、経営者と従業員といった、複数の対象間の壁(境界線)で仕切られた複数の対象者間の問題(例えば、価値観の相違)から生じていること多いこと、そのため「象徴資源」である企業ブランドを用いたマネジメントが有効であることが示されました。また、その一つの例として、企業ブランドが健康経営を実現する一つの方法となりうるという、興味深いお話が展開されました。
 そのあとは、お二人の発表を踏まえたディスカッションが、会場全体で行われました。松下光司教授(中央大学ビジネススクール)の司会のもとで、数多くの参加者から発言がありました。100名もの実務家と研究者が集い、ブランド・マネジネントの今後について検討する機会を設けられたことは、大変価値のあることでした。
 

 
(文責:久保田 進彦)

 
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