第16回デザイン思考研究報告会レポート「AIはデザインとデザイン思考をどう変えるか」 |
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テーマ:AIはデザインとデザイン思考をどう変えるか
- AIはデザインとデザイン思考をどう変えるか
小川 亮(株式会社 プラグ 代表取締役社長 / 明治大学 グローバルビジネス研究科 兼任講師) - 報告を受けてのパネルディスカッション
廣田 章光(近畿大学 経営学部 商学科 教授)
黒岩 健一郎(青山学院大学 教授)
吉橋 昭夫(Designship Do 全体監修)
小川 亮(同上)
日 程:2023年3月18日(土)10:30-12:00
場 所:Zoomによるオンライン開催
【概要】
小川亮氏の『会社を成長させるデザイン力』(2022 日本能率協会マネジメントセンター)内容を中心に経営とデザインの在り方、AIとデザイン、デザイン思考の未来についての説明があった。
デザイン力を活用する企業の特徴として、理念、商品、事業、ブランドの4つの領域があげられ、事例と共に各領域でデザインを上手に活用するためのポイントが紹介された。また理念が事業を生みだし、事業が商品を生みだし、商品がブランドを生みだし、ブランドが商品を生み出すというそれぞれの関係性と相互作用についての図示と解説が行われた。
後半はChatGPTやStable Diffusionでできることを実際のアウトプットを通じての紹介があり、こういった工程がこれからのデザインやデザイン思考にどのような影響があるかについての問題提起がなされた。特にコンセプト開発、ネーミング、商品デザイン、デザイン評価という一連の製品開発の流れがAIによって5分程度で実現する様子が共有され、AIによってデザイン、商品企画、マーケティングが多くの人にとって身近なものになる「民主化」が促進される可能性についての指摘があった。
またデザイン思考の発散と収束、異分野の人たちとの共創といった側面について、AIの導入により各プロセスが促進することやAIによって人の認知や知識の拡張が行われることでデザイン思考のプロセス全体に貢献する可能性についても触れられた。
最後にデザイナーの独自能力とデザイン思考のプロセスとの関りについての仮説が紹介された。
その後のディスカッションではChatGPTをはじめとするAIの可能性について多面的な質問や意見交換が行われた。
(報告書作成:株式会社プラグ 小川 亮)