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研究報告会レポート

第10回アート・イン・ビジネス研究報告会レポート「『ゆるキャン△』聖地巡礼を成功させた地域マネジメント」

第10回アート・イン・ビジネス研究報告会(オンライン) > 研究会の詳細はこちら
テーマ:『ゆるキャン△』聖地巡礼を成功させた地域マネジメント
報告者:武川 清志朗 氏(ジャパン・フィルムコミッション 理事 / 富士の国やまなしフィルム・コミッション マネージャー)
司会・ファシリテーター:大西 浩志(中央大学 ビジネススクール)
日 程:2023年11月28日(火)18:00-19:30
場 所:Zoomによるオンライン開催
 
【報告会レポート】
 第10回アート・イン・ビジネス研究報告会をオンラインで開催し、30名超の方々にご参加いただきました。本研究会は、これまでアート・マネジメントやアート・マーケティングといった領域で蓄積されてきた知見と実際のビジネスとの懸け橋となる研究を目的としております。今回は、劇場アニメ化されるほどの大ヒットとなっているアニメ『ゆるキャン△』のモデル地である山梨県各地の聖地巡礼を成功させた富士の国やまなしフィルム・コミッションの武川氏より、アニメファンを受け入れる地元側でどのような取り組みをされてきたのか、地元に貢献する施策の工夫などにについてご紹介いただき、参加者によるディスカッションを行いました。
 

 

武川氏による報告の様子
 
 武川氏より、フィルム・コミッションが国内に120団体以上もあること、またフィルム・コミッションの役割について説明をいただき、アニメ作品の聖地巡礼で成功している「らきすた」や「ガールズ&パンツァー」をご紹介いただきました。武川氏が、初期のモデル地の選定から関わられた『ゆるキャン△』を、どのようにして制作側と行政、地元住民との間に立って取り組まれたのかを、1.作品を知ってもらう、2.お土産を作る、3.ファンの受け皿を作る、4.地元でのイベント開催という4つのポイントから具体的な施策における注意点を含めて解説をしていただきました。必ずファンの視点で考えること、そして地元の方々に作品のことを理解してもらう必要性など、地道な努力と調整の苦労によって今回の成功があったことがよく分かりました。
 後半のディスカッションでは、制作サイドとの版権利用について初期段階から調整することや、広域エリアでの自治体間の連携、予算の課題、企業とのコラボレーションの課題など様々な質問があり、時間を超えて議論が交わされました。
 
 武川氏からは、ご自身の知見を広く多くの方々の今後の活動のご参考にしていただきたいとのお話しもありました。今回報告が、実際にビジネスに関わっていらっしゃる学会員の方々にとってお役に立てれば幸いです。
 
 参加者の皆様ありがとうございました。
 
(報告書作成:プロジェクトリーダー 大西 浩志)

 
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