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研究報告会レポート

第15回ユーザー・イノベーション研究報告会レポート「ユーザーとの共創により事業創造するYAMAPの仕組み ― マイクロタスク型クラウドソーシングの意義 ―」

第15回ユーザー・イノベーション研究報告会(春の三都市リサプロ祭り:福岡会場) > 研究会の詳細はこちら
テーマ:ユーザーとの共創により事業創造するYAMAPの仕組み ― マイクロタスク型クラウドソーシングの意義 ―
 

  1. 解題:マイクロタスク型クラウドソーシングの意義
    西川 英彦(法政大学 経営学部 教授 / 日本マーケティング学会 会長)
  2. ユーザーとの共創により事業創造するYAMAPの仕組み
    小野寺 洋(株式会社ヤマップ 執行役員、安全推進事業部長)
  3. ディスカッション・議論
    小野寺 洋(同上)
    西川 英彦(同上)
    水野 学(日本大学 商学部 教授)
    清水 信年(流通科学大学 商学部 教授)
    岡田 庄生(博報堂 ブランド・イノベーションデザイン局 部長)
    青木 慶(甲南大学 マネジメント創造学部 准教授)

 
日 程:2024年3月9日(土)14:30-15:50
場 所:福岡大学およびZoomによるオンライン開催
 
【報告会レポート】
 初めに西川氏による解題として、企業によるユーザー・イノベーション活用の代表的な手法の1つであるクラウドソーシングについての紹介があった。クラウドソーシングには、製品効果・ラベル効果・プロセス効果の3つの効果が存在することが解説された。
 続いて、報告者としてYAMAP執行役員の小野寺氏から、ユーザーとの共創による事業創造事例についてご報告頂いた。YAMAPは410万ダウンロードの実績を持ち、登山人口の約75%というトップシェアを持つ地図アプリを運営する企業であることや、ユーザーが投稿する活動日記を用いて、他の登山ユーザへの登山に対する意欲を高めるだけでなく、危険な登山道を探知して山岳遭難事故を減らす活動などにも力を入れていることが紹介された。
 また、マイクロタスク型のクラウドソーシング事例として、「リアルタイム紅葉モニター」や「全国一斉開催 清掃登山キャンペーン」といった独自の活動についても報告があった。清掃登山キャンペーンでは、参加者が目標を上回る1.5万人を超え、回収したゴミは4.7トンになるなど、大きな成果が上がったことが紹介された。
 報告後には、西川氏・小野寺氏に加えて、研究会メンバーや参加者も交えた質問やディスカッションが活発に行われ、終了時間まで議論が尽きない会となった。
 
講演の様子 講演の様子
 
(文責:岡田 庄生)

 
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