第8回オムニチャネル研究報告会レポート「『ケースブック オムニチャネルと顧客戦略の現在』出版に向けて」 |
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テーマ:『ケースブック オムニチャネルと顧客戦略の現在』出版に向けて
- 『ケースブック オムニチャネルと顧客戦略の現在』の趣旨と内容紹介
近藤 公彦(小樽商科大学大学院 商学研究科 教授)
中見 真也(神奈川大学 経営学部 准教授) - オムニチャネルの取り組み・課題のパネルディスカッション
安藤 彩子(株式会社パルコ 顧客政策部 部長)
大角 豪(株式会社レリアン 執行役員、マーケティング部門長)
近藤 公彦(同上)
中見 真也(同上)
今井 紀夫(阪南大学 経営情報学部 講師)
杉田 慎一郎(国際ファッション専門職大学 国際ファッション学部 教授)
日 程:2024年3月9日(土)13:00-14:20
場 所:一橋大学 千代田キャンパスおよびZoomによるオンライン開催
【報告会レポート】
本報告会では、オムニチャネル研究会の研究成果として2024年4月出版となる、『ケースブック オムニチャネルと顧客戦略の現在』(千倉書房)についての研究成果の発表の場として2部構成で行われた。
1. 『ケースブック オムニチャネルと顧客戦略の現在』の趣旨と内容紹介
第1部では、本書の編者である近藤公彦(小樽商科大学)と中見真也(神奈川大学)を中心に各章の概要の説明がされた。
前書『オムニチャネルと顧客戦略の現在』(2019年、千倉書房)では、オムニチャネルの理論的検討を行ったが、前著との間に起った新型コロナウイルスの感染拡大は、経済、社会に劇的な影響をもたらした。コロナ禍の影響を最も受けて大きく変容した小売業や消費者行動は新たな価値基準・行動基準として定着しつつある。こうした環境のもとで小売業のオムニチャネル化もまた一挙に進展し、実践においてもアカデミアにおいても小売業の前提は今や、実店舗、EC、ソーシャル・メディアを活用するオムニチャネルとなっている。本書では、これらの変化特徴的な事例である8編のケースについてオムニチャネル化の実践について各章の概略が説明された。
2. オムニチャネルの取り組み・課題のパネルディスカッション
第2部では、ケース対象の企業より、株式会社パルコ顧客政策部・部長・安藤彩子様、株式会社レリアン執行役員 / マーケティング部門長・大角豪様をお招きし、近藤(小樽商科大学)、中見(神奈川大学)、今井(阪南大学)、杉田(国際ファッション専門職大学)を交えて、安藤様(パルコ)からは、館としてのテナント企業とのかかわりあいの課題について、大角様(レリアン)からは、強い組織に対して新しいものを取り入れていく課題について本書で触れた内容の裏話などを交えてそれぞれの企業が直面したオムニチャネルの取り組み、課題についてパネルディスカッションが行われた。
(文責:杉田 慎一郎)