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研究報告会レポート

第11回マーケティング・ツールとしての知的財産研究報告会レポート「ベストセラー『経営戦略全史』の著者が語るマーケティング&知財」

第11回マーケティング・ツールとしての知的財産研究報告会(春の三都市リサプロ祭り:東京会場)
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テーマ:ベストセラー『経営戦略全史』の著者が語るマーケティング&知財
ゲスト:三谷 宏治(KIT(金沢工業大学)虎ノ門大学院 教授)
日 程:2024年3月9日(土)9:30-10:50
場 所:一橋大学 千代田キャンパスおよびZoomによるオンライン開催
 
【報告会レポート】
講演の様子 今回は「ベストセラー『経営戦略全史』の著者が語るマーケティング&知財」と題し、三谷宏治氏(KIT(金沢工業大学)虎ノ門大学院 教授)から、経営戦略の立場から見たマーケティング、そして知財の活用事例等についてご発表頂きました。
 発表者のこれまでの書籍は『経営戦略全史』に加え、『ビジネスモデル全史』とその類書で累計33万部を超えるベストセラーとなっていることもあり、多数の学会員にご参加いただけました。
 まず、発表者の自己紹介も兼ねて、BCGやアクセンチュアでの経験を通じた経営戦略そしてマーケティングとのこれまでの関わりについて概説頂きました。2001年には『CRM―顧客はそこにいる』という書籍も著されていることもご紹介頂きました。
 次に「経営学」の従来の体系について紹介頂き、それを再構成したうえで、事業戦略とマーケティングの重なり、マーケティング・ミックス(4P)の再配置についてご説明頂き、特に、CRMは既存客管理ツールではない点、マーケティング・ミックスは4Pではない点、事業戦略とマーケティングはほぼ重なっている点等について解説頂きました。
 さらに経営戦略論の歴史の概略と過去の戦略論のほとんどが持続的競争優位につながらなかったという弱点について述べられるとともに、アドビのPDFなどの具体例を基礎にビジネスモデルの重要性について解説頂きました。
 そのうえで、ジレットの替え刃モデルというビジネスモデルの事例について、特許権がポイントの1つだった点を挙げてご説明頂きました。
 そして収益モデルを長く続けるには特許権が重要となるのではないかというご示唆を頂きました。
 途中、経営戦略全史を執筆することとなった背景やビジネスモデル全史の執筆を依頼されたとき最初は断ったといった驚きのエピソードなども交えて全体に亘り、非常に分かりやすくご発表頂きました。
 ご発表後には多数のご質問を頂き、その後はリアルならではといえる来場した学会員と発表者の名刺交換もあり、自身も大変勉強になる回となりました。

 
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