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研究報告会レポート

第7回健康経営ブランディング研究報告会レポート「経営理念と働く人の健康をつなぐワーク・エンゲイジメント」

第7回健康経営ブランディング研究報告会(春の三都市リサプロ祭り:東京会場)  > 研究会の詳細はこちら
 
テーマ:経営理念と働く人の健康をつなぐワーク・エンゲイジメント
司会進行:阿久津 聡 氏(一橋大学大学院 経営管理研究科 教授 / マーケティング学会 副会長)

  1. 健康経営ブランディングにおけるワーク・エンゲイジメントの役割
    阿久津 聡 氏(同上)
  2. ワーク・エンゲイジメントと働く人の健康
    島津 明人 氏(慶應義塾大学 総合政策学部 教授)
  3. 報告者及び参加者によるパネルディスカッション
    MC:阿久津 聡 氏
    パネラー: 島津 明人 氏

 
日 程:2024年3月9日(土)14:30-15:50
場 所:一橋大学 千代田キャンパスおよびZoomによるオンライン開催
 
【報告会レポート】
講演の様子 本研究会の主たる目的は、企業ブランディングの手法を使って健康経営を推進する「健康経営ブランディング」について議論し、その効果的な実践について知見を得ることであった。本セッションでは特に「健康経営ブランディング」の枠組みの中核概念であるワーク・エンゲイジメントに焦点を当て、ワーク・エンゲイジメントやその対となる概念であるバーンアウトを概観し、さらにはそれらに影響を与える要因とそれらから影響を受ける要因について理解を深めることを目指した。
 本セッションではまず、研究会リーダーの阿久津聡一橋大学教授より、健康経営ブランディングにおけるワーク・エンゲイジメントの位置づけが説明された。上記の通り、ワーク・エンゲイジメントは健康経営ブランディングの枠組みを構成する主要概念であり、企業ブランドに象徴された経営理念が、そこで働く人々の健康に寄与するメカニズムの中で重要な役割を果たす。
 
講演の様子 次に、本セッションのゲスト講師であり、日本におけるワーク・エンゲイジメント研究の第一人者である島津明人慶応義塾大学教授から、ワーク・エンゲイジメントが働く人の健康を増進するメカニズムやバーンアウトが働く人の健康を損なうメカニズム、さらにその理論体系であるJDR理論の最近の動向、あるいは関連研究の最新知見などについて解説があった。
 二つの講演の後、まとめとしてパネルディスカッション形式で、報告者間での対談とセッション参加者との質疑応答を行った。特に、ワーク・エンゲイジメントの効果的な向上の方法や健康経営をブランディングする方法などについての質問があり、活発な議論が行われた。セッション後には、参加者から「これまであまり意識していなかったマーケティングやブランディングと健康経営とのつながりが明確になり、マーケティングの専門家として健康経営に貢献できる余地が大きいことを知った」あるいは「マーケターにとってのワーク・エンゲイジメントの重要性を再認識した」といった感想が複数寄せられた。
 
 健康経営ブランディング研究会は2024年度も継続して研究活動を行って参りますので、引き続き健康経営や企業ブランディング、ワーク・エンゲイジメントなどに興味を持つ多くの方々のご参加をお待ちしております。

 
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