|
テリトーリオ研究会 |
【研究目的】
本リサーチプロジェクトは、日本型テリトーリオの課題や可能性を中心に、地域イノベーション、内発的発展、持続的農村社会、農業とテリトーリオ概念の融合を研究することを目的とする。ひとまず、テリトーリオを、「社会経済的、文化的なアイデンティティを共有する空間の広がりとしての地域あるいは領域」)(陣内, 2022, p34)と定義する。
食料システムのグローバル化と近代化によって、都市から分断された農村が疲弊していることから、都市と農村の連携と協力を促す必要がある。本プロジェクトが参考にするアプローチは、食料システムを強化し、持続可能で包摂的な農村振興を促進できると国連食糧農業機関(FAO)が主張するアグロテリトリアル・アプローチである。従来の農業開発とは異なり、農村都市(地方小都市とその周辺の農村)を結び付けることに重点を置いたアプローチである。農村変革のかなめである農産物・食品システムを強化するために、ボトムアップ哲学で、計画段階から住民を含むステークホルダーが積極的に参加し、テリトーリオに根ざした農産物・食品分野の経済的側面と、その根幹としての空間的、社会的、文化的次元を融合させ、持続的農村社会を再生する論理を明らかにする。
【研究方法および研究計画】
テリトーリオの精神的支柱は、地域のアイデンティティ(同一性)とコモンズの精神(共同性)である。コモンズの精神は文化的・歴史的に形成されるものであり、それは多くの国で、近代化と戦後の政策によって分断されたが、なお暮らしの中に生きている。そこで、調査を実施し、地域の価値やポテンシャルを確認し、核となる地域アイデンティティを顕在化させることで、就業人口と関係人口を増やし、若者から高齢者までが豊かさを実感できる持続可能な地域コミュニティを実現する日本版テリトーリオ・モデルを提示する。
【研究期間】
2025年4月〜2026年3月
【リーダー】
木村 純子 法政大学 教授
【企画運営メンバー】
前田 浩史 日本酪農乳業史研究会 常任理事
岡田 直樹 秋田県立大学 教授
金谷 匡高 法政大学エコ地域デザイン研究センター 客員研究員
光成 有香 尚絅大学 現代文化学部 助教
柴 英里 東洋大学 准教授
【研究報告会の案内】
第2回 2026年2月28日(複都市カンファレンス:東京会場・オンライン)
>「地域イノベーションによるテリトーリオの創造」
前田浩史(日本酪農乳業史研究会 常任理事)・金谷匡高(法政大学 エコ地域デザイン研究センター 客員研究員)・鈴木猛(生活クラブ連合会 ビジョンフード推進部 農畜産課)

