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研究報告会レポート

第3回オムニチャネル研究報告会(春のリサプロ祭り)レポート「オムニチャネルのフロンティア」

第3回オムニチャネル研究報告会 > 研究会の詳細はこちら > 春のリサプロ祭り

テーマ:「オムニチャネルのフロンティア」
ゲスト:(株)中川政七商店 取締役 兼 コミュニケーション本部 本部長 緒方 恵 氏
日 程:2019年3月16日(土)10:45-12:15
場 所:青山学院大学 青山キャンパス17号館 3階17306教室

 
【報告会レポート】
 本研究報告会は、3部構成で実施されました。参加者は、学術関係者、及び実務家含め、50名を超える大盛況でした。
 まず、第1部は、本研究会の座長である小樽商科大学副学長の近藤公彦教授より「オムニチャネルのフロンティア」というテーマでの解題から、第2部の(株)中川政七商店 緒方 恵氏より、「創業300年の老舗が取り組むデジタルトランスフォーメーションについて」と題してご講演頂きました。冒頭、緒方氏のこれまでのキャリア変遷をご説明頂いた後、中川政七商店が、創業300年の老舗企業において、なぜ中川政七商店はデジタル化推進を強力に行うことにした理由として、毎年、日本の工芸品工房・会社が廃業していくのを食い止めるということが会社のビジョンとして「日本の工芸を元気にする」となっていることをご説明いただきました。また、CDO(Chief Digital Officer)の役割は、“自社をデジタル時代へと導くこと、デジタル変革を支えること”。ではなく、本当に大事なことは、“未知領域の開拓を積極的に行い、革新マインドを根付かせること”である。そのためになにをどうするかを考え実行していき、その結果、顧客により大きな価値を提供する重要性をご説明いただきました。
 第3部のパネルディスカッションでは、小樽商科大学 近藤 公彦副学長の司会のもと、(株)中川政七商店 緒方 恵氏、オムニチャネルコンサルタントの逸見 光次郎氏、そして、学習院大学経済経営研究所客員所員 中見 真也氏の3人のパネラーの方にご登壇頂きました。本ディスカッションでは、第1部、第2部の講演内容を踏まえ、オムニチャネルの抱える現状と課題について、活発なディスカッションが行われました。パネルディスカッションの中も、最も印象に残った点は、「デジタル化」は、単なる手段でありただの言葉である。デジタルという考え方を会社からなくすことでイノベーションを起こすことこそがCDOの役割であるとの緒方氏のご講演から、会社組織の中で組織の壁を壊してコミュニケーションをしていく“横断力”の重要性について議論されました。
 


 
(文責:杉田 慎一郎)

 
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