学会員が一同に集まって、研究報告や議論を行う研究大会です。 |
カンファレンス
三都市カンファレンス
第14回マーケティングカンファレンス2025
マーケティングカンファレンス2025の準備がはじまっています。10月12日(日)法政大学にて開催します(昨年の様子)。
好評のリサーチプロジェクト・セッション、オーラルセッション、ポスターセッション、ランチョンセッション、基調講演など実施します。
なお、オーラルセッション報告(『マーケティングレビュー』掲載権利と連動)・ポスターセッション報告のエントリーの募集を開始しました。
ポスターセッションは24歳までのU24対象の会員を対象とした、U24ポスターセッションも募集します。
カンファレスのプログラムなど、より詳細な情報は、随時更新していきます。
今年も学会員の皆さんとともに、「探求と創発」の大きな渦が生まれる場となることを期待しています。
なお、若手応援割 U24対象の会員は、早期申込のみ参加費が4,500円割引になります。この機会にぜひご参加ください。
テーマ:市場を創るマーケティングとエフェクチュエーション ― 中小企業から大企業までの実践事例 ―
日 程:2025年10月12日(日)
*9:00開始-17:30終了
会 場:法政大学 市ケ谷キャンパス >MAP
懇親会:アルカディア市ヶ谷 >MAP
カンファレンス参加費
*即時入会後、参加申し込み可能。
*9月30日まで早期価格で、翌日より1,000円アップ。10月7日までキャンセル可能。
*10年目の会員更新を行った継続会員は、今回のカンファレンス(懇親会含む)が無料になります。カンファレンスのお申し込みは先着順となりますので、お早めにお申し込みください。 > 継続・シニア会員制度
*ポスターセッションに第一報告者としてエントリー予定の方は、「ポスターセッション・オーラルセッションの募集要項」よりお申し込みください。
*プレスの方はカンファレンスのみ(懇親会なし)参加いただけます。
カンファレンスの紹介(カンファレンス2024)
*2023年の動画では、カンファレンスの各プログラムの紹介をおこなっています。こちらもぜひご覧ください。
> カンファレンス各プログラムの紹介(カンファレンス2023)
ポスターセッション・オーラルセッションの募集要項
*ポスターセッションエントリーおよび報告要旨締切日:2025年9月10日(水)
> 詳細はこちら
カンファレンス担当
カンファレンス委員長:鷲田 祐一(副会長 / 一橋大学大学院 経営管理研究科 教授)
カンファレンス副委員長:吉田 満梨(常任理事 / 神戸大学大学院 経営学研究科 准教授)
基調講演
解題 「市場を創るマーケティングとエフェクチュエーション ― 中小企業から大企業までの実践事例 ―」
吉田 満梨(常任理事 / 神戸大学大学院 経営学研究科 准教授)
エフェクチュエーションは、ない市場を繰り返し創ってきた熟達した起業家の意思決定実験から発見された思考様式である。高い不確実異性に、予測ではなくコントロールによって対処することに特徴があり、既存資源や可能なリスクテイクの範囲で行動に着手し、また偶然や出会いを取り入れながら、コントロール可能性を拡大する。近年では、エフェクチュエーションの書籍が「日本マーケティング本 大賞2024」に選定されるなど、マーケティングの研究・実践においても注目を集めている。
基調講演では、エフェクチュエーションという新たな理論的枠組みと、新たな市場を創るマーケターの起業家的実践との対話を通じて、新たなマーケティングの研究・実践の可能性を展望する機会としたい。資源が限られた中小企業におけるマーケティングや商品開発の現場や、予測合理性が重要視される大企業の中での新規事業開発のプロセス、それぞれの文脈でいかにエフェクチュエーションの思考様式が実践され、有効に機能するのか。優れた市場創造の実践者2人による基調講演とパネルディスカッションから、エフェクチュエーションを活用し、新たな市場創造に活かすためのヒントが得られると期待できる。
<プロフィール>
神戸大学大学院経営学研究科博士課程修了(博士・商学)、首都大学東京(現・東京都立大学)都市教養学部助教、立命館大学経営学部准教授を経て、2021年より現職。
専門は、マーケティング論で、特に新しい製品市場の形成プロセスに研究関心を持つ中で、エフェクチュエーションの研究・教育に着手。
主要著書『エフェクチュエーション:優れた起業家が実践する「5つの原則」』(共著、ダイヤモンド社)で、2024年度日本マーケティング本大賞を受賞。主要訳書に、『エフェクチュエーション:市場創造の実効理論』(サラス・サラスバシー著、共訳、碩学舎)など。
基調講演①「オカビズでの実践知『売上アップの作法』 ― エフェクチュエーションで読み解く4,400社・1,000件の新規事業創出の実際 ―」
秋元 祥治(株式会社やろまい 代表取締役 / 武蔵野大学 教授)
「理論はあるが、現場に落ちない」「いいアイデアだが、ヒト・モノ・カネがない」─中小企業の現場では、そんな声に日々直面する。私たちオカビズは、12年間で延べ29,000件・4,400社の相談を受け、1,000件を超える新規事業を生み出してきた。その支援の現場には、エフェクチュエーションの原則が“自然に実践されていた”瞬間が数多く存在する。
手持ちの資源を起点にした発想、信頼関係を軸に広がる市場、お金をかけない小さなチャレンジ─それらは華やかなスタートアップ事例ではなく、地元密着の商店や町工場、美容室や農家といった、等身大の中小企業の現場にある。
現場から得た“知恵と工夫”の数々をエフェクチュエーション理論と重ね合わせながら紹介し、これからのマーケティングが「予測」ではなく「共創」にシフトしていく未来像を描く。大企業ではない、小さな企業だからこそ持つ可能性に、理論と実践の架け橋から迫る。
<プロフィール>
早稲田大学政治経済学部中退。01年より、人材をテーマにした地域活性に取り組むG-netを創業し03年法人化。15年8ヶ月にわたる代表理事を16年5月末日で退任し、現在理事。また、13年・33歳でオカビズをセンター長に就任し、累計約2万7千件・4100社の来訪相談の対応を行い、時には予約は1か月待ちに。メディアでは「行列の絶えない中小企業相談所」として注目が集まっている。2021年には武蔵野大学アントレプレナーシップ学部の立ち上げに携わり、現在教授。株式会社やろまいの代表として、大企業の新規事業創出支援や、地場産業・スタートアップの経営参画も。ほか公職も多数。
基調講演②「組織の中でのエフェクチェーション」
木村 幸生(江崎グリコ株式会社 執行役員 健康イノベーション事業本部長 兼 クロスリージョナル・ブランドリーダー)
エフェクチェーションの考え方や行動は、もっぱらアントレプレナーやスタートアップの創業者の行動スタイルをベースに生まれたと理解されている。組織の中でも不確実なVUCAな状況下で、推進力をいかに生み出すかという方法論として理解されやすく事業を起こすときに勇気をもらえる新しい考え方として理解され始めている。では、組織においてのエフェクチェーションは新規事業開始時といった限定的な活用程度であるか?共通認識を生むツールとしてコーゼーション使う組織と人は、どのようにこの新しい知恵を使っていくべきか?刺激物として組織においての意思決定の仕方とエフェクチェーションの可能性を例示し皆さんと議論がしたい。
<プロフィール>
1991年江崎グリコ株式会社に入社、5年間の営業担当を経て、1996年アイスクリームのマーケティング組織に異動。「ジャイアントコーン」「アイスの実」などの担当を経て新製品を企画する担当へ。2011年よりすべてのジャンルの新製品を担当する部門長として従事、2012年より健康事業のマーケティング部長として「アーモンド効果」等の新製品を発売育成、2023年より健康イノベーション事業本部長に就任、現在に至る。社外活動としては、2019年日本マーケティング協会関西支部マスターコース・マイスター、2021年日本マーケティング協会理事、2023年関西支部マスターコース・マイスター代表。

基調講演:司会、パネルディスカッション:コーディネーター
八塩 圭子(副会長 / フリーアナウンサー / 東洋学園大学 現代経営学部 教授)
<プロフィール>
上智大学法学部卒業。テレビ東京で10年務めた後フリーアナウンサーに。法政大学大学院社会科学研究科経営学専攻マーケティングコース修士課程修了。関西学院大学商学部准教授、学習院大学経済学部経営学科特別客員教授を経て、2016年4月から東洋学園大学現代経営学部准教授、2021年4月から現職。報道番組司会、コメンテーターなど多数。伊澤タオル株式会社社外取締役。日経クロストレンドで「八塩圭子の話したくなるマーケティング」連載中。「読売マーケティング賞」選考委員。